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これからの特許翻訳②特許翻訳の現状 コロナ禍の影響

近年、翻訳業界全体では機械翻訳の技術が大きく向上するなど、状況は変化しつつあります。今回は、産業翻訳の中でも特殊といえる特許翻訳のこれからについて、プロフェッショナル2名をお招きし、業界の特徴から、機械翻訳の影響、またコロナ禍の現状など、お話を伺いました。


目次

知財業界、特許翻訳の特色
特許翻訳の現状 コロナ禍の影響
特許翻訳の現状 関東と関西の違い
特許翻訳と翻訳支援ツール(CATツール)
翻訳支援ツール(CATツール)と翻訳メモリの活用
特許翻訳と機械翻訳
特許翻訳とみんなの自動翻訳@KI(商用版)
特許翻訳とポストエディット
ツールとコトバの根本的な問題
人の翻訳の必要性と機械翻訳との共存


特許翻訳の現状 コロナ禍の影響

葉山:
コロナ禍の影響は感じていますか?


糸目:
いえ、今のところ感じないですね。


片岡:
私の場合は、コロナ禍が始まったころに独立をしたので、最初はゆっくりと仕事を始められればと思って、自分の興味のある仕事だけを選んで引き受けていました。ところがありがたいことに、糸目さんを含め、いろんな知り合いの方から声をかけていただき、沢山のお仕事をいただいています。

周りのフリーランスの方々からも「状況はそんなに変わっていない」と聞いていますので、私の知る限りではそこまで大きな変化はないんじゃないかと感じています。

糸目:
そうですね。私の実感としては、コロナ禍になってから仕事が減ったかというと、むしろ増えている感じがします。自分の会社が成長過程にあることもあると思うんですが、受注件数は充分とれていますので、おかげさまで非常に忙しい毎日を送らせていただいています。

ただ、特許の分野で翻訳が発生する場合、まず翻訳する前に、日本国内で出願がなされます。そこからPCT出願(Patent Cooperation Treaty:特許協力条約に基づく国際出願)になると、国にもよりますが翻訳文の提出まで1年半近く猶予があります。

ですから、影響にも時間差があって、これからの需要に影響が出てくるのかもしれません。ただし、医薬とか化学分野などの技術分野においては、コロナ禍にあまり左右されなくて、むしろ増えるかもしれませんね。

葉山:
私の方でもちょっと調べてみました。特許庁のホームページで「特許庁ステータスレポート2021」というのが公開されているのですが、その中の「わが国の知財動向」、特許出願件数(国際出願含む)というグラフを見ますと、2011年ぐらいから全体的に横ばいで少しずつ減少傾向にはあるんですけど、

2019年の時点では、国内と国際出願含めて307,969件あった特許出願件数が、2020年には288,472件になっていました。1年間で、なんと2万件弱も減っていたんですね。明らかに2020年だけガクンと減少しているので、これはコロナの影響を受けていると言わざるを得ないのかな、と素人目線では感じていました。

一方で、先ほど糸目さんがおっしゃった、今後の翻訳需要に関係してくる可能性の高いPCTの出願件数も載っていたので確認しました。「日本国特許庁を受理官庁とする出願件数の推移」によると、2014年は41,292件で、前年から1,800件弱程減っていましたが、それ以降は毎年増えていて、2019年には51,652件まで増加しています。5年間で1万件以上の増加です。

ただし、2019年から2020年では、6年ぶりに件数が減少していました。49,314件となり、2,300件ほど減っています。もしかすると、この影響が徐々に翻訳の需要にも出てくるのかな、と感じています。メーカー企業が慎重にならざるを得ないのかもしれませんね。

糸目:
そうですね。一つには、ずっと在宅ですから研究開発部門の方々の業務ができるのか、という疑問はあります。知財部との連携もしなければならないでしょうし、やはり無傷というわけにはいかないのかもしれませんね。

PCT国際出願件数の減少については、コロナの影響ももちろん多分にあると思うのですが、PCT出願ではなくパリルートで的を絞るという、お客様側での知財戦略の変更も考えられるのかもしれません。いずれにせよ、一概には分からないですね。

葉山:
そんな中でも、お二人はお仕事には影響を感じておられず、むしろ忙しいとのことなので素晴らしいですね。


糸目:
​​​​​​​はい。ひとえに皆様のおかげです。


③に続く

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