
英語の12%に含まれている?ギリシャ語の不思議
ギリシャといえば、青い海、白い家、オリーブやレモン、コロシアムや神殿などの遺跡の数々を思い浮かべる人も多いかと思いますが、ギリシャ語についてはどうでしょうか?
シネマ、スケッチ、アーモンド、メーター、テクノロジーなど、普段私たちが使う言葉の中には、実はギリシャ語由来の言葉が混ざっています。
目次[非表示]
- 1.ギリシャとは
- 2.言語の概要
- 3.現代ギリシャ語の特徴
- 4.ギリシャ語の発音
- 5.語順は比較的自由
- 6.まとめ
- 7. 川村インターナショナルのサービス
ギリシャとは
ギリシャは地中海東部に位置し、バルカン半島とペロポネソス半島からなる本土と、大小3,000もの島々からなる国です。国土の80%が山岳地帯と、山が多いところが日本と似ています。
夏は気温が高く日差しが強いですが、湿度が低いため日陰では過ごしやすい気候です。逆に冬は雨が多い特徴があります。日本からギリシャへは飛行機で17時間以上かかります。
言語の概要
ギリシャ語は3,000年以上の歴史を持つ非常に古い言語です。
話者は約1,200万人で、ギリシャ共和国、キプロス共和国で公用語とされているほか、アメリカ、オーストラリア、アルバニアなどにギリシャ語を母語とする人々が暮らしています。
ヨーロッパを中心に多大な影響力を持ち、ギリシャ文字のアルファベットはラテン文字やキリル文字の基礎となりました。 アルファベットという言葉自体、ギリシャ語のα(アルファ)とβ(ヴィタ)が語源です。
また、ラテン語は伝播する過程でギリシャ語から多くの語彙を取り入れました。さらに、英語は語彙のうち 12%がギリシャ語由来とされています。例えば、-logy で終わる語はすべてギリシャ語由来です。
ギリシャ語は長い歴史の中で、様々な変化を遂げてきました。古い順からミケーネ・ギリシャ語、古代ギリシャ語、コイネー、中世ギリシャ語、現代ギリシャ語に分類されています。
古代ギリシャ文明が好き、キリスト教に興味がある(新約聖書はコイネーで書かれています)、ヘレニズム文化が気になるなど、自分の興味に応じて学ぶ言語の時代を決められるというのが面白い点です。
現代ギリシャ語には、日常で用いられる口語の標準語「デモティキ」と、公文書、法律分野や神学関連で用いられる共通文語の「カサレヴサ」があります。現在はデモティキが一般的に使用されています。
現代ギリシャ語の特徴
名詞が性・数・格により形を変える「曲用」、動詞が法、時、態、数、人称などで形を変える「活用」により、他のヨーロッパ言語と比較して語形変化が多いため、習得難易度は高めとされています。文法が複雑なぶん、ものごとをかなり緻密に表現できる言語と言えます。
ギリシャ語の発音
英語と異なり、綴りの読み方は規則的です。読まない子音は存在せず、書かれている文字はすべて読みます。一部の子音の発音を覚えれば、母音、子音+母音の音節をはっきりと発音すればよいため、日本人にとっては発音しやすいかもしれません。
語順は比較的自由
基本的には、主語・動詞と続いた後に形容詞や動詞の目的語を置きます。動詞の語尾(単語の末尾)は人称(話し手・聞き手・第三者)と単数/複数によって変化するため、動詞を確認すれば誰が話しているかが分かります。それにより、主語は強調したい場合を除いて省略することができます。
(私は)本を読みます。 (εγώ) διάβασα ένα βιβλίο. |
読む
διάβασε (1人称単数) διαβάζεις (2人称単数)
διαβάζει (3人称単数)
διαβάζουμε (1人称複数)
διαβάζειε(2人称複数)
διαβάζουν (3人称複数)
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まとめ
定冠詞や不定冠詞(英語でいうと the や a)、名詞や形容詞や数字の性(性の区別のある数字があります)、時制の考え方の違いなど、馴染みのないルールはありますが、様々な言語に影響を与えたギリシャ語は、学んでいくと一気に世界が広がる感覚を味わえるかもしれません。
ここまで読んでいただきありがとうございます。
ギリシャ語で「ありがとう」は以下の通りです。
ευχαριστώ!
efcharistó!
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