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翻訳会社についての豆知識 ~よくある質問⑥観光文書と機械翻訳精度~

法律文書よりも観光マップのほうが簡単で安い?

機械翻訳の精度はどのくらい高い?


翻訳の依頼を検討している人も、すでに依頼している人も必見!お客様の疑問を解消する「翻訳会社についての豆知識シリーズ・第六弾」です。翻訳会社のことを知らない方も、翻訳会社と取引をしたことがある方も、様々な方に翻訳会社を知っていただくためのコーナーです。本記事では、お客様からのご質問にランダムにお答えします。


今回の記事で回答する質問は以下の2点です。気になる方はぜひご一読ください!

その1  法律文書や技術文書よりも観光マップなどのほうが簡単で安いのですか

 回答:

場合によっては、観光マップなどのほうが作業負荷が大きく金額が高いことがあります。

翻訳する対象のドキュメントは様々です。IT、機械、電気、化学、医療、法律、金融、経済、観光など、多岐に渡ります。翻訳会社でも分野によって強みが異なり、実績の多い分野であれば、納期、価格、品質の面で魅力的な提案がしやすいです。

契約書や製品マニュアルなどの技術文書は専門性が要求されます。一方で、観光案内やマップなどは一般向けで専門性が低いように思えるため、技術文書に比べて翻訳が簡単で金額も安いのでは、と考えているお客様もいらっしゃるようです。では、実際のところはどうなのでしょうか。

対象文書の内容に応じて要求される知識やスキルが異なるため、翻訳会社はその文書に適した翻訳者に翻訳を依頼することになります。契約書などであれば、法律文書などを得意とする翻訳者、機械系の技術マニュアルであれば、該当分野の知識や実績を持つ翻訳者に依頼します。一方で、観光系の場合は、もちろんその分野の実績を持つ翻訳者がいれば優先的に依頼することになると思いますが、特定の分野の専門性を持っていない翻訳者でも対応は可能と思われます。難易度がそれほど高くないと思われがちですが、それでも簡単で安いとは言い切れません。

観光マップの場合、地名などの表現を各言語で表記する必要があります。そのまま文字どおりに訳出する場合は通常の翻訳となんら変わりませんが、すでに外国語での表記が存在する場合は、整合性を取るために表記の確認が必要になります。その作業は翻訳というより調査のような作業となり、相当な工数がかかります。

一方で、契約書などは専門性を確かに必要としますが、類似のパターンが頻出することがあり、過去の文書から流用しやすいという点があります。案件にもよりますが、流用可能な箇所が多い場合、効率よく作業できて生産性も上がります。

上記の理由から、観光マップのような案件のほうが作業負荷も大きく、金額も高くなる場合があります。


その2   現状の機械翻訳はどのくらい精度が高いのですか

回答:

多少の誤訳はあるものの、機械翻訳の進歩には目覚ましいものがあり、4年ほど前から急激に精度が上がってきています。

ニューラル翻訳 (人の脳神経細胞の活動を単純化したモデル) を採用して以来、機械翻訳は進化を続けています。そこで現在ではどのくらいまで精度が上がってきたのかを例とともにご紹介します。

下記にサンプルを記載します。こちらは川村インターナショナルの「翻訳を依頼したい」のWebサイトページから抜粋したものです。国立研究開発法人情報通信研究機構で開発した「みんなの自動翻訳@KI」の「Transformer」と呼ばれる最新エンジンで機械翻訳にかけた結果です。


〇サンプル1

□日本語

翻訳にエラーが無い/想定に限りなく近い翻訳製品が提供される/ご依頼から納品に至る工程がスムーズである

「品質評価モデル」「翻訳品質機能展開」「PM品質機能展開」を相互に機能させ、「TAFTシステム」を構築しています。TAFT システムに、お客様の情報を安全に取り扱う社内体制 (ISMS) を加えることで、お客様にご満足いただける翻訳サービスの提供を目指しています。川村インターナショナルは、情報セキュリティに関する国際標準規格であるISO27001(ISMS認証)を取得しています。

□英語

Translation is error-free / a translation product that is as close as expected is provided / the process from request to delivery is smooth

The TAFT Model, Translation Quality Function Deployment, and PM Quality Function Deployment work together to create the TAFT System. The TAFT (ISMS) to the TAFT system, we aim to provide translation services that satisfy our customers. Kawamura International has acquired ISO27001 (ISMS certification), an international standard for information security.


〇サンプル2

□日本語

幅広い専門分野の翻訳に対応可能

対応分野は、IT・ローカリゼーション、医療機器・医薬、観光・インバウンド、製造業、特許、IR・金融・ビジネス・法務、SAP 関連文書など。お客様の業種・専門分野に応じて最適な翻訳者が対応いたします。大規模、短納期、高品質、低価格など、お客様のさまざまなニーズへの柔軟な対応と提案力が弊社の強みです。また、記載されていない内容でも対応可能な場合がございますので、詳しくは営業担当までお問い合わせください。
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□英語

Wide range of specialized translation

Areas covered include IT / Localization, Medical Devices / Pharmaceuticals, Tourism / Inbound, Manufacturing, Patents, IR / Finance / Business / Legal, and SAP related documents. The best translators are available for your industry and specialty. Our strength is our ability to respond flexibly to the various needs of our customers such as large scale, short delivery time, high quality and low price, and our ability to propose. In addition, we may be able to deal with the contents that are not listed, so please contact your sales representative for details.


サンプル1では、エラー部分に黄色のマーカーを付けています。それぞれ、下記のエラーがあります。

  • 「品質評価モデル」に相当する箇所が「The TAFT Model」と誤って訳出されている。
  • 「お客様の情報を安全に取り扱う社内体制 (ISMS)」が「The TAFT (ISMS)」と誤って訳出されている。

 「TAFT」という表現が複数回出現し、それに関連した誤訳が見られます。一方で、サンプル2では明らかなエラーはないように思えます。多少の誤訳はあるためそのまま使用することは危険ですが、これだけ品質があがると作業効率はかなりの程度アップすると考えられます。日々翻訳業務を行うのであれば、機械翻訳で下訳を作成して手直しするほうがよいと思えますし、機械翻訳も十分そのレベルに達していると考えられます。


おわりに

今回は観光系の文書機械翻訳の精度について取り上げました。本シリーズでは、過去にいただいたお客様からのよくある質問に回答しています。過去の記事はこちら。

また次回の「豆知識シリーズ」をお楽しみに!


川村インターナショナルの翻訳サービス

川村インターナショナルでは、IT、医療、法律、金融、特許などの分野に対応し、英訳をはじめ40言語以上の多言語の組み合わせをサポートしています。お客様のさまざまなニーズへ機械翻訳とポストエディット、従来の人による翻訳の使い分けをコンサルティングいたします。また、動画・音声データの編集や他言語ローカリゼーション対応など、言語に関連する様々なサービスをご提案いたします。

翻訳依頼を検討している、無料で見積もり依頼をしたい、不明点・疑問点がある、という方は以下のフォームからお気軽にお問合せください。


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KIマーケティングチーム

KIマーケティングチーム

川村インターナショナルWebマーケティングチームです。開催予定セミナーやイベントの告知、ブログ運営などを担当しています。

機械翻訳をいかに活用するか(ホワイトペーパー)

本資料は、機械翻訳(MT)導入を比較ご検討の際思い浮かべる疑問を解消し、活用のニーズ、「ポストエディット」「用語集」などのキーワードについても解説いたします。(全62ページ)

資料の構成は以下のようになっております。

第一章   はじめに
第二章   機械翻訳(MT)活用のニーズ
第三章   機械翻訳(MT)と(HT)の違い
第四章   機械翻訳と関連技術
第五章   MT導入時に知っておくべき6つのポイント
最後に

など

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