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翻訳会社社員が紹介する「新しい言語を習得するコツ」その2

新しい言語を喋れるようになりたいと思ったことはありますか?

英語だけではなく、フランス語やポルトガル語など、勉強したいと思ったことが一度はあるのではないでしょうか。勉強の手段や方法の観点から考えれば、現代の社会はおそらく歴史上で一番豊かな環境になっています。

しかし、何事にも一長あれば一短あるように、その豊かさは時には仇となります。例えば、その数多くある手段や方法から、どれを選べばよいか、どれが一番有効的であるか、決めるだけで混乱してしまいそうな時もあります。そのうえ、具体的に何を勉強すればいいか、どんな風に行えばいいか、時間はどれぐらいかかるかなど、目が回りそうです。

筆者も最近新しい言語にチャレンジしようと思い始めたのですが、自身の学生の頃とは違い、どうしてもより効率的な勉強をしたくていろいろと調べました。

前回の記事でご紹介した「言語学習における問題」「スマートフォンを味方に」に続き、今回は言語学習における「時間」「質」「Disfluency」についてお話しします。

目次[非表示]

  1. 1.1万時間の法則――TALKING ABOUT THE 10,000 HOURS
  2. 2.記憶しやすい情報とは?――DISFLUENCY
  3. 3.どうやってDisfluencyを取り入れる?
  4. 4.まとめ
  5. 5.川村インターナショナルの翻訳サービス

1万時間の法則――TALKING ABOUT THE 10,000 HOURS

カナダのジャーナリストであるマルコム・グラッドウエルは、2008年に発行された「Outliers」(日本語版:「天才! 成功する人々の法則」)という本で、何かを完全に習得するには、いわばマスターするには、大体一万時間の練習が必要という主張をしました。楽器、スポーツ、言語、ダンスなど、何かを完全にマスターするまでには一万時間程度の練習が必要不可欠とされています。

彼はこれを「The 10,000-Hour Rule」と名付けしました。「Outliers」にはこのルールの詳細や発明した背景などがより詳しく説明されていますが、単刀直入に言えば、練習すればするほど、マスタリーに近づくことができます。

しかし、一万時間を何かに投資することは簡単ではありません。百歩譲って10分の1の千時間に挑んだとして、毎日一時間勤勉に続けても、三年間ほどかかります。始める前から気が遠くなってしまいそうですね。そのため、時間にこだわって考えるのはあまり良くないと思います。

毎日続けられそうなペースで、それが五分でも五十分でも、その日の状況に応じた時間で、練習自体を習慣にすることが重要です。「人生はスプリントではなく、マラソンです」という名言のように考えてみるとよいでしょう。

いずれにせよ、学習には時間よりもっと重要なことがあります。

それは「」です。

質の高い学習とはなんでしょうか。勝手ながら筆者なりに定義すると、「使った時間の代償としてそれなりの情報を確実に身に付けることが出来た学習」は質の高い学習だと思います。

しかし、覚えることも忘れることも、表裏一体です。一時間頑張って勉強した挙句、勉強したことの半分ぐらいを忘れてしまったらもったいないですよね。

幸運なことに、勉強したことについて覚える確率を上げる方法は存在します。その方法は「Disfluency」です。

記憶しやすい情報とは?――DISFLUENCY

Disfluency(ディスフルーエンシー)」を聞いたことはあるでしょうか。

語源的に分解してみると「dis」と「fluency」になります。「dis」の元はラテン語で、「不」という意味になり、「fluency」は「流暢さ」になるため、「流暢ではない」と言う意味になります。

例えば、情報の「fluent(フルーエント)」な伝え方は聞きやすくて分かりやすいものですが、「disfluent(ディスフルーエント)」な伝え方はその逆です。

一般的な常識からは少し外れるかもしれませんが、「disfluent」な情報は人間にとって「fluent」な情報よりもずっと覚えやすいそうです。


時は少し遡って2014年、二人の研究者がいました。 一人はプリンストン大学の学生で、もう一人はUCLA大学の学生でした。 この二人は協力してUCLA大学で一つの実験を行いました。 約60人の大学生を一つのホールに集めて講座を聞かせました。 その約60人の半分はノートパソコンでノートをとり、残りの半分は鉛筆(またはペン)とノートブックでノートをとりました。 講座の後、その大学生達はクイズを受けました。 ノートパソコンを使った大学生達はあまり苦労せずにノートをたくさんとり、ノートブックを使った大学生達に比べて二倍近い量のノートをとりました。

しかし、クイズでは、ノートパソコンの班と比べてノートブックの班の方々の点数が二倍近く高かったのです。 その後、その研究者達はいろんな条件を変えながら、何回も実験を繰り返しましたが、毎回結果は上の通りでした。

ここで前回の記事を思い返してみると、スマートフォンを使用した言語学習はとても「fluent」です。 いつでもどこでも手軽に勉強できるためとても便利ですが、実験の結果を考えれば、せっかく頑張って覚えた語彙や文法の忘却につながるかもしれません。

どうやってDisfluencyを取り入れる?

では、具体的にどうやって自分の学習に「disfluency」を取り込めればよいのでしょうか?

まずは、実験にあったように、手作業で書くことです。

スマホで勉強をしながら、ペンと紙を手にとり、特に覚えたい語彙や文法を自分に合う回数で書くことを繰り返すのがよいと思います。覚えやすそうな事は一回か二回だけでもよいかもしれませんが、より複雑で難しいことには何回も繰り返し書くことが有効だと思います。

しかし、誰もがペンと紙をいつでも持ち歩いているわけではありません。あったとしても、満員電車などではとても使いにくくて、周囲の人に迷惑をかけてしまうかもしれません。その場合にはどうやって「disfluency」を学習に取り込めればいいでしょう。

それは、学習で得た情報に色んなバリエーションをつけて使おうとすることです。

英語の学習を例えとするのなら、学んだ語彙を口で言ってみたり(満員電車なら頭の中でも大丈夫)、複数形や単数形にしてみたり色んなシチュエーションに合いそうな文を組み立てながらその語彙を使ったりすることがいいと思います。文法や動詞なら、過去形にしてたり色んな活用形を試したりするとよいでしょう。

他にもたくさんの方法がありますが、要するに、脳みそにいつもより少し苦労をかけてみることで、その情報は忘れづらくなります。言語学習を今頑張っている人たちも、これからやろうかなと思っている人たちも、是非その学習に「disfluency」を取り込んでみてください。記憶力がびっくりするほど上がるかもしれません。

まとめ

いかがでしたでしょうか。

本記事では、新しい言語を習得するコツとして以下の点をご紹介しました。

  • 何かを完全に習得するには、大体一万時間の練習が必要
  • 毎日続けられそうなペースで、練習自体を習慣にすることが重要
  • 質の良い学習のためには「Disfluency」な方法を取り入れることが効果的
  • Disfluencyを取り入れる方法は、①覚えたいことをペンと紙で繰り返し書く②覚えた情報を様々なバリエーションで使ってみる

言語学習や、これから何か新しいことを習得したいと考えている方は、ぜひ本記事の内容を思い出してみてください。


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