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セミナー・講義・対談動画字幕の注意点

翻訳会社との上手な付き合い方 Vol 12 ~セミナー・講義・対談動画字幕の発注時注意点~

コロナの影響により、これまで会場に参加者を招いて行われていた学会や業界イベントの多くが、オンライン開催となりました。それに伴い、より多くの方に届けられるように、これらのイベントで実施されたセミナーや対談を録画し、その動画に字幕を付けて公開することが一般的となってきました。

また、最近は大学などの教育機関が講義を録画し、字幕を付けて海外の方に公開する仕組みも浸透してきています。

もし、このようなセミナーや対談の動画の字幕翻訳に字幕を付けたいと考えている場合、どのような点に注意をすれば良いのでしょうか。

翻訳会社との上手な付き合い方シリーズの第12回目では、「セミナー・講義・対談動画字幕 発注時の注意点」と題して、セミナーや対談の動画字幕を翻訳する際に抑えておきたいポイントについてご紹介します。

目次[非表示]

  1. 1.そのスクリプト、本当にそのまま翻訳できますか?
  2. 2.セミナーや対談に関連した資料はありますか?
  3. 3.訳調(トーン)のご要望はありますか?
  4. 4.まとめ
  5. 5.川村インターナショナルのサービス

そのスクリプト、本当にそのまま翻訳できますか?

音声の翻訳は、スクリプト(音声を書き起こしたもの)を基に行うため、字幕翻訳にはスクリプトが必須です。企業のマーケティングで使用するようなPR動画では、用意された原稿をナレーターが読み上げますので、スクリプトが事前にある場合がほとんどです。

他方で、セミナーや対談では、録画された映像の音声をもとにしてスクリプトが作られます。セミナーや対談のスクリプト作成では、PR動画の場合とは異なる以下の点に注意する必要があります。

  • 不明瞭で聞き取れない発話がある
  • 言い直しが発生する
  • 言い間違い(例:名詞や人物名などの言い間違い)が発生する
  • 音声の重なり(対談で頻繁に発生)が発生する
  • 意味をなさない発話(文脈上意味が通じるが文字にすると意味を成さない文)がある

特に、言い間違いは致命的なエラーの原因となります。たとえば、発表者が「右の図」を「左の図」と言い間違えたものを、その間違いに気付かずにそのまま書き起こして翻訳してしまった場合、厳密に言えば誤訳にはあたらないのかもしれませんが、発話の意図とは反するものになってしまいます。

ご自身でスクリプトを作成される場合は、お見積りまたはご発注いただく前に、「言い間違いはないか」「文字として読んだときに意味が通じるか」という観点から必ず読み直しを行ってみてください。

スクリプトがお手元にない場合、弊社で作成を承ることも可能です。弊社で対応する場合は、エンジニアリング費用をいただく形となります。

弊社でスクリプトを作成する場合は、書き起こしたスクリプトを、翻訳前に一度お客様の方で確認していただくことがあります。これは、不明瞭な発話や言い直しなどがあった場合に、それを弊社で修正して書き起こしをした結果、完成したスクリプトが発話者の意図とは意味が異なる文になってしまっている可能性があるためです。

また、言い間違いなどは弊社では気付けず、そのまま訳出されてしまう恐れが大きいため、内容を熟知しているお客様、または発表者の方にご確認いただく工程が必要となります。

セミナーや対談に関連した資料はありますか?

お客様で作成されたスクリプトの翻訳をご発注いただく場合でも、スクリプトの作成からご発注いただく場合でも、発表に使用した資料、たとえばプレゼンテーションのデータや、配布資料イベントのポスターなどがありましたら、是非ご提供ください。以下のような利点があります。

  • 発話者が発話時に気付かなかった言い間違いに気付ける
  • 不明瞭な発音でも、正確な文字起こしと翻訳ができる
  • 背景を知らないことによる誤訳を防止できる

特に、コロナ禍においてのセミナーや講義では、発表者がマスクを着用していることが多く、そのためどうしても発話が不明瞭になりがちです。筆者の経験から、このようなセミナーや講義のスクリプトの作成はとても大変です。もちろん発表者の責任ではありませんが、マスクの影響でモゴモゴと声がこもってしまい、かつマイクで音が割れるため、発話の正確な聞き取りが難しいことが多々あるためです。

しかし、上記のような資料があれば、不明瞭な発話でも、資料を参考にしながら読み解いて書き起こすことができます。また、発表者に関する資料(お名前、所属等)をご提供いただけると、過去の発表やその際に公開された資料を調査して翻訳に役立てることができます。

訳調(トーン)のご要望はありますか?

対談やセミナーでは、発話や発言はカジュアルな言葉になりがちです。そのため、訳出時には訳調の指定が重要となります。たとえば、以下のようなご要望をいただく場合があります。

  • 社内のトレーニング用に、フレンドリーなトーンが良い
  • 対談のリラックスした雰囲気を伝えるために、カジュアルな訳調にしてほしい
  • 講義のため、話し言葉のトーンを残すよりも簡潔明瞭に伝わりやすく訳出してほしい

特に、講義やセミナーの口頭の説明は、一文が長く、文字にすると冗長になりがちで、そのような冗長な発話を忠実に訳出すると、一文がとても長く、分かりにくくなってしまいます。訳調のご要望をいただくことで、訳出時に言い回しを簡潔にしたり、長い一文は複数の文に分割したりすることで、字幕にした際の読みやすさを優先して訳出することができます。


まとめ

セミナーや対談の動画字幕は、ただ音声をそのまま書き起こし、翻訳するという単純なものではありません。そして、セミナーや対談の動画は長いものが多く、字幕の作成や翻訳のコストがどうしても高くなってしまいます。

そのため、価値のある字幕動画を作成したいという希望も強くなります。お手持ちの動画に字幕をお付けになる際は、上記のポイントを押さえたうえで、より質の良い字幕付き動画をより多くの方にお届けしてみてはいかがでしょうか。


川村インターナショナルのサービス

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