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東南アジア最前線 つかめ!ASEANドリーム!

ASEANって何語?

ビジネスには円滑なコミュニケーションが欠かせません。
経営会議や商談など一定のビジネスシーンであれば、英語で乗り切ることも可能です。
しかし、現地従業員へのトレーニングや消費者に向けたメッセージ、訪日観光客への案内など、現地で使用する文書や、現地民へ語り掛けるメッセージについては、やはり現地の言葉を使いたいところです。

1.タイ

タイ語
「シャム文字」という特殊な文字で表記され、子音・母音・声調記号という三つの要素で構成されます。
日本語や中国語のように一つの文字が独立しておらず、英語のように単語ごとにスペースで区切らないため、コンピューター上での入力が非常に難しい言語です。

2.ベトナム

ベトナム語
人口の大多数を占めるキン族の言葉で、安南語とも呼ばれています。
遥か昔に中国の支配地域であったことから、当時のベトナム語は漢字表記を採用していました。
その後、19世紀後半にフランス統治下に入った際、欧米文化の影響を大きく受け、1945年ベトナム独立の際に、現在の表記(クオックグー)が国語として制定されました。
漢字表記を採用していたからか、見た目は全く違っても、発音は日本語と非常に近い単語がたくさんあります。

3.インドネシア

インドネシア語
13,000以上の島々から成るインドネシアでは、実に様々な言葉が使われています。
ジャワ島の中央~東で広く使われるジャワ語、ジャワ島西部で使われるスンダ語、バリ島で使われるバリ語など、その種類は500種類に上ります。
島が変われば、言葉もかわると言われるインドネシアにおいて、標準語の役割を果たしているのがインドネシア語です。
しかし標準語とは言っても、普段の生活で日常的にインドネシア語を使う人々は総人口の1割程度で、大抵の人は第二言語として学校などで習得するようです。

4.マレーシア

マレー語
人口の大多数を占めるマレー族の言語。
インドネシア語同様、アルファベットで表記され、時制変化や声調変化もないことから、比較的習得しやすい言語と言われています。
マレーシアは他に類を見ないほどの多民族国家であり、マレー語以外にも英語、中国語(普通話・広東話・福建話)、タミル語なども広く使用されています。
1967年までは英語も公用語でしたが、現在は準公用語としてこちらも幅広く使われています。
インドネシア語と互いにコミュニケーションが可能なくらい似ていることから、しばしば兄弟言語と言われることもあります。

5.シンガポール

英語、マレー語、中国語、タミル語
四種類の公用語を中心に、各言語がミックスして独自に発展したシングリッシュ、シンダリンと呼ばれる言葉が使われています。
政府の公文書は基本的に英語で書かれますが、国語はマレー語、国歌もマレー語が採用されています。
バスや地下鉄などでは3~4言語での案内が一般的なようです。

6.ブルネイ

マレー語
マレーシア同様、マレー民族が総人口の6割強を占めており、マレー語が公用語とされています。
基本的にはマレーシアで使われるマレー語と同じですが、一般語彙のうち10%~20%ほどは異なる意味を持つことから、ブルネイ語と呼ばれることもあるようです。
マレー語の他、英語や中国語も広く使われています。

7.フィリピン

英語、フィリピン語
フィリピン語は1930年にタガログ語を元に開発された言語で、タガログ語表記のアルファベットと英語表記のアルファベットが組み合わさって構成されているのが特徴です。
英語、フィリピン語共に公用語ですが、国語はフィリピン語になります。

8.ミャンマー

ビルマ語
人口の大多数を占めるをビルマ族の言葉で、ミャンマー語とも呼ばれています。
ビルマ文字と呼ばれる丸い文字が特徴で、その特殊な形状からコンピューター上での入力が非常に難しい言語です。
見た目とは裏腹に日本語と文法が非常に似ています。

9.ラオス

ラオス語
ラーオ文字というという特殊な文字で表記され、タイ語同様、子音・母音・声調記号という三つの要素で構成されます。
タイ語と非常に似ていることから、都市部などでは互いの言葉でコミュニケーションが取れるようです。

10.カンボジア

クメール語(カンボジア語)
総人口の約9割を占めるクメール人の言葉で、カンボジア語とも呼ばれています。
古来よりインド文化の影響を強く受けていたことから、ヒンディー語の表記に似ています。(いわゆるサンスクリットというやつですね。)
同じサンスクリット系言語のタイ語やベトナム語と違って、声調変化を伴わないため、比較的学びやすいかもしれません。

 

いかがでしょう?日本では考えられないくらい、様々な言葉が使われていますね。

メッセージの送り先(仕向け地、顧客)の言葉を知り、時と場合に応じて適切な言葉でメッセージを届けることが、多様性豊かなASEANでビジネスを成功させるポイントの一つです。

次回は、各言語の特長と翻訳時の注意点について、紹介いたします。

 

前田耕二

前田耕二

KI Hong Kong, Limited 取締役。 川村インターナショナル香港現地法人の代表として2012年より香港にて勤務。 中国語および東南アジア言語のローカリゼーション業務に従事。

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