
「電算機」を知っていますか?実は漢字表記があったカタカナ語4選
現代日本において、カタカナ語に触れない日はありません。
このプロジェクトのKPIを達成するには、まずクライアントのニーズをしっかりヒアリングして、マーケットのトレンドを分析する必要があります。昨日のミーティングで共有されたエビデンスをベースに、今週中にアクションプランをアップデートしておいてください。
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この例文はちょっと極端かもしれませんが、誰もが毎日、意識せずカタカナ語を使っているはずです。
一口にカタカナ語といっても、最近まで漢字表記が一般的だった言葉もあれば、そもそもカタカナだった言葉もありますし、今でも両方が使われている言葉もあります。
今回は、あまり見かけなくなった漢字表記があるカタカナ語を紹介していきます。
電算機
正式には「電子計算機」といいます。電卓のことではありません。ちなみに電卓は「電子式卓上計算機」の略だそうです。
電算機とは、今この記事を読むために使っている機械。そう、コンピューターのことです。
現在の日常会話で「電子計算機」を使うことはほとんどないはずですが、実は法律では現役です。「コンピューター」という表記の法律もありますが、「電子計算機」の方が圧倒的に多く使われています。たとえば、健康保険法 第百九十四条の二はこうなっています。
4 何人も、次に掲げる場合を除き、業として、被保険者等記号・番号等の記録されたデータベース(その者以外の者に係る被保険者等記号・番号等を含む情報の集合物であって、それらの情報を電子計算機を用いて検索することができるように体系的に構成したものをいう。)であって、当該データベースに記録された情報が他に提供されることが予定されているもの(以下この項において「提供データベース」という。)を構成してはならない。 |
法律に携わる方には、なじみのある言葉かもしれませんね。
さて、初期のコンピューター、もとい電子計算機は、軍事利用を目的としたものでした。大砲の弾道計算に用いられたそうです。でも、今のコンピューターは計算だけに使うわけではありません。メール、ウェブ会議、ネット検索、動画視聴など、用途は多岐にわたります。電子「計算」機と言われてもピンときません。
しかし、たとえばキーボードで「A」を押すだけでも、コンピューターの中ではまずスキャンコードという信号が出て、それが仮想キーコード、さらに文字コードへと次々に変換されていき、ようやく画面に「A」が現れます。こうしたすべての処理が、0と1による「計算」の積み重ねなのです。
なるほど、やはり電子「計算」機ですね。
手風琴
読み方は「てふうきん」です。
「琴」というからには楽器でしょう。しかし、「手」と「風」とは・・・?
これはアコーディオンのことです。この楽器は、「ふいご」と呼ばれる蛇腹の部分を伸縮させて、空気、すなわち風を送ることで音を出します。「手」で「風」を送って演奏する「琴」(楽器)。まさに手風琴!
さすがに漢字を見ただけでは、どんな物かまで想像するのは難しいかもしれませんが、一度しくみを聞けば納得です。なんと見事な翻訳でしょう。
ちなみにピアノは「洋琴」です。アコーディオンにも「琴」が使われていましたが、日本に元々あった楽器のうち、鍵盤楽器に一番近いのが琴だったのでしょうか。
乾酪
続いてこちらは「かんらく」と読みます。これは比較的想像がつきやすいかも。
「酪」とは、牛や羊などの乳から作った飲み物のことです。酪の水分を抜いて、つまり「乾」かして作るものといえば・・・チーズですね!
食品としてはチーズというカタカナ表記が一般的ですが、医学用語では乾酪が使われています。たとえば「乾酪壊死」は、結核菌などによって壊死した細胞がチーズのような見た目をしていることから、こう呼ばれるそうです。英語は「caseous necrosis」で、caseousには「チーズ状の」という意味があります。
長靴
「いやいや、これは今でも普通に使いますよ。雨の日のお供でしょう?最近は『レインブーツ』という呼び方もあるみたいですが、私は『ながぐつ』って言いますね」
ごもっともです。
しかし、昔の軍隊では晴れた日も長靴を履いていました。防寒の目的でも使用されていたそうです。
長靴には「ながぐつ」だけでなく「ちょうか」という読み方があります。くるぶしより上まである、文字どおりの長い靴。ブーツのことを長靴といっていました。
現在でも乗馬用のものは「ちょうか」と読むそうです。乗馬用ブーツには、足首の上くらいまでの長さのショートブーツと、ひざ下まであるロングブーツがあり、このロングブーツが「長靴」(ちょうか)と呼ばれます。
まとめ
普段、何気なく使っているカタカナのうち、以前は漢字で書かれていた言葉を集めてみました。どれも、その物の働きや性質を示す漢字が使われた、素敵な言葉だと思います。分野によっては今も漢字表記が使われている点も興味深いですね。
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