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ExcelとChatGPTの連携による業務効率化

業務においてデータ管理や分析は欠かせない作業です。
特にExcelはその強力なデータ処理機能から、多くの企業で日常的に利用されています。
筆者もExcelを使わない日はありません。しかし、Excelの関数や機能を駆使するには、一定のスキルと経験が必要です。さらに、複雑なデータ処理や分析作業は、時に膨大な時間と労力を要することもあります。

こういう計算をしたいのだけれど、どうやったらいいの?
こんなことができる関数があったはずだけど、どれだっけ?
エラーが表示されたけど、どうやって修正すればいいの?

今まではWEBで検索をかけ、検索上位からひとつひとつ開いて内容を確認して時間と労力をかけて調べていました。そこで、Excel業務を効率化するためにChatGPTを活用できます。ChatGPTは、自然言語処理の能力を活かして、WEB検索よりも簡単にユーザーが直面する問題に対して迅速かつ的確なアドバイスを提供してくれます。

目次[非表示]

  1. 1.Excel関数の種類とその概要
  2. 2.Excel関数の活用とChatGPTのサポート
    1. 2.1.関数の選定
    2. 2.2.エラーの診断と解決
    3. 2.3.複雑な計算の自動化
    4. 2.4.データの可視化と分析
  3. 3.まとめ
  4. 4.川村インターナショナルの翻訳サービス

Excel関数の種類とその概要

Excelにはさまざまな関数があり、それぞれ異なる目的で使用されます。なんとExcelの関数は400以上もあります。主なカテゴリには以下のものがあります。

数学関数

数値計算を行う関数(例: SUM, AVERAGE)

統計関数

データの統計的な分析を行う関数(例: STDEV, VAR)

論理関数

条件に基づいて論理的な判断を行う関数(例: IF, AND)

検索・参照関数

参照関数: データの検索や参照を行う関数(例: VLOOKUP, INDEX)

日付・時刻関数

時刻関数: 日付や時刻の計算を行う関数(例: TODAY, DATEDIF)

テキスト関数

文字列の処理を行う関数(例: CONCATENATE, LEFT)

財務関数

財務関連の計算を行う関数(例: PMT, FV)

エラー処理関数

エラー処理やエラーの診断を行う関数(例: IFERROR, ISERROR)

情報関数

セルの内容や状態を確認する関数(例: ISNUMBER, ISTEXT)​​​​​


Excel関数の活用とChatGPTのサポート

Excelの関数やデータ管理のプロセスにおいて、ChatGPTが次のようにサポートします。 

  1. 関数の選定
  2. エラーの診断と解決
  3. 複雑な計算の自動化
  4. データの可視化と分析


関数の選定

Excelの関数が多岐にわたるため、どの関数を使用すればよいか迷うことがあります。ここでChatGPTが活躍します。

例えば、売上データから平均値を求めたい場合、ChatGPTに「売上データの平均値を計算するにはどの関数を使えば良いですか?」と尋ねると、AVERAGE関数を使うべきであることやその具体的な使用方法を教えてくれます。

ほかにも売上データが特定の条件に合致する場合にのみ合計を出したいときは、ChatGPTに「売上が100,000円以上のデータだけを合計したい」と質問すると、SUMIFS関数の使用方法や設定方法について具体的な説明を受けることができます。

このように少し複雑な条件付きの計算であっても、スムーズに状況に応じた関数を調べることができます。


エラーの診断と解決

Excelで作業していると、関数に関するエラーが発生することがあります。
これらのエラーを迅速に解決するためには、エラーの原因を正確に特定し、適切な対処法を知っておくことが重要です。ChatGPTはこの点でも非常に役立ちます。

例えば、#VALUE!エラーが表示された場合、これは関数に不正な値が入力されたことを示します。ChatGPTに「#VALUE!エラーが発生しました。どのように対処すれば良いですか?」と尋ねると、エラーの原因として考えられる問題(例えば、データ型の不一致や計算範囲の設定ミス)とその修正方法についてアドバイスを受けることができます。

また、#DIV/0!エラーは割り算を行ったことによるエラーです。ChatGPTに「ゼロ除算エラーが発生しています。どうすれば修正できますか?」と質問することで、エラーを回避するためのIFERROR関数の使い方や条件付きで処理を行う方法を教えてくれます。これにより、エラーの修正が迅速に行えます。


複雑な計算の自動化

複数の関数を組み合わせる必要がある複雑な計算やデータ処理の自動化においても、ChatGPTを活用することができます。

例えば、売上データから月ごとの最大値と最小値を求め、その差を計算したい場合、MAX関数、MIN関数などを組み合わせる必要があります。ChatGPTに「月ごとの売上の最大値と最小値の差を計算したい」と相談すると、これらの関数を組み合わせた数式の作成方法についてアドバイスをもらえます。

また案件数などに関して一定の数値を下回った場合にフォローを行う計画を立てる際も、例えば「件数が50件未満の場合、フォロー対象としてフォローと表示したい」と相談をすると、IF関数を利用した条件定義の数式を提示してくれたりもします。

複雑な関数であっても、自分のやりたい処理を入力することで、どんな関数を使えばよいのか適切な回答が得られます。


データの可視化と分析

データの分析だけでなく、視覚的にわかりやすくするためのグラフ作成可視化も重要です。ChatGPTは、データの可視化に関する質問にも対応しています。
例えば、売上の推移を折れ線グラフで表示したい場合、ChatGPTに「売上の推移を折れ線グラフにするにはどうすれば良いですか?」と尋ねると、グラフ作成の手順や推奨される設定についてのアドバイスを受けることができます。

データの集計や分析に便利なピボットテーブルに関しても同様で「ピボットテーブルで売上データを集計する方法を教えてください」と相談するだけです。  


まとめ

Excelは業務における強力なツールであり、関数を活用することでデータ管理や分析が効率的に行えます。またグラフやピボットテーブルを活用し、データを可視化することによってより具体的に相手に伝えることができます。
しかし、関数の選定や活用方法にはスキルが必要であり、エラーの解決や複雑な計算には時間がかかることもあります。

そこでChatGPTを活用することで、様々な疑問に対して即座に対応策を調べることができます。
どの行にどの項目が入っているかを伝えることにより、実際に利用できる数式まで書いてくれたり、その数式を所定の場所に貼り付けるだけで求めたかった回答を得られることもあります。

ExcelとChatGPTの連携により、業務の効率化と精度向上が期待できます。ぜひこの強力なコンビを活用し、データ処理や分析をよりスムーズに行い、日々の業務に役立ててください。
(本記事は2024年9月に執筆したものになります。)  


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