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翻訳会社社員が紹介する「新しい言語を習得するコツ」

翻訳会社社員が紹介する「新しい言語を習得するコツ」その3

筆者は、英語を母国語とし、川村インターナショナルで日本語から英語への翻訳(日英翻訳)に携わっています。新しい言語学習にチャレンジしようと思い始めた際に、効率的な勉強をしたくて、いろいろと調べました。前回の記事では、言語学習における「時間」「質」「Disfluency」をご紹介しました。今回は「ニュース記事」の活用についてお話しします。

言語学習には映画や音楽といった、ポップカルチャーは必要不可欠だと思います。文法の教科書では見つけることができない言い回しやセリフ、俗語まであって、それらがナチュラルな場面で使われているのを確認することができます。

その反面、ハードルはかなり高いです。音楽の場合、比喩的な表現や抽象的な言い回しも多くその音楽ができた時代が何年も前だとしたら、すでに使われていない俗語やセリフも入っているかもしれません。リズムに合わせるように言葉の発音や抑揚を無理矢理変える場合もあります。映画やテレビ番組の場合は、出ている人物の話しているスピードが物凄く速く感じるときや、シュールな場面もあり、難しい俗語や普段ほとんど使われない言葉もたまにあります。

どうやってポップカルチャーをより効率良く言語学習に使えばよいでしょうか?

それは、ニュース番組です。

ポップカルチャーをもっと知りたければ、ニュース番組を言語学習に使うのが最適だと思います。
なぜでしょう?主に、4つの理由があると思います。

目次[非表示]

  1. 1.幅広いコンテンツが放送されている
  2. 2.一番重要な情報は目の前にある
  3. 3.ニュース番組はその国の標準語で放送されている
  4. 4.ニュース番組には字幕やトランスクリプトが付き物
  5. 5.まとめ
  6. 6.川村インターナショナルの翻訳サービス

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幅広いコンテンツが放送されている

1つ目の理由は、幅広いコンテンツが放送されているからです。映画や音楽といったポップカルチャーに比べると、ニュース番組の方が難しそうには見えますが、実際にはそれほどではありません。政治や科学的な、難しい分野のニュースはもちろんありますが、動物や生活、スポーツなどのニュースも沢山あります。

そのため、自分の好みだけではなく、自分の今のレベルに合わせることができます。自分の語彙や文法力がそれほど高くはなくても、挫折せずに好きなときに学習の補佐としてたびたび使うことができます。


一番重要な情報は目の前にある

2つ目の理由は、一番重要な情報は目の前にあるからです。コミュニケーションの7割は非言語的ではないということを聞いたことありますか?

大抵の場合、話されている言葉自体はコミュニケーションで伝えようとしている情報の1割もなく、残りの9割は抑揚、仕草、表情、口の動き方など、言語以外の情報が影響を及ぼしているという、心理学の法則の1つ※です。

https://ja.wikipedia.org/wiki/メラビアンの法則

ニュースにおいても同じことが言えると思います。まずは、一番重要と言われても過言ではない視覚情報が溢れています。ニュースが読まれると同時に写真や映像が表示されていますし、重要なポイントもよく字幕にそのまま表示されています。それだけでなく、ニュースキャスターの表情や仕草、口の動きも見られます。ニュース番組なので、これらは全部多少改まった形で表示されていますが、不自然ではありません。脳は自動的に見ていることと聞いていることを脳内で連携して、新しい気づきにも繋げられるかもしれません。


ニュース番組はその国の標準語で放送されている

3つ目の理由は、ニュース番組はその国の標準語で放送されているからです。日本語は日本だけで使われていますが、英語はアメリカやカナダ、イギリスやオーストラリアなど、沢山の国で国語として使われており、各国にそれぞれの方言や訛り、特化した表現や言い回しがあります。他にも英語が国語になっている国は少なくないと思います。

例えば、映画や漫画を借りることができるレンタル屋の「レンタル」と言う言葉はアメリカ英語ならそのまま「rental」ですが、イギリスやオーストラリアの英語なら、「hire」を使います。

しかし、俗語や抽象的な言葉はほとんど出てきませんので、歌やテレビ番組よりはニュース番組の方が分かりやすいと思います。そのため、自分の学びたい言語の国のニュース番組を見ることで、その国の生の言語を練習することができます。

ニュース番組には字幕やトランスクリプトが付き物

4つ目の理由は、ニュース番組には字幕やトランスクリプトが付き物だからです。発音練習やシャドーイングを行いたい場合、ニュース番組は最適であるといえます。どのニュース番組にもほとんどの場合、字幕やトランスクリプトがあります。ネットで検索したら見つかるものもありますし、そのニュース番組のウェブサイトで提供されているものもあります。

字幕やトランスクリプトを2つ目の視覚情報と3つ目の標準語と合わせると、発音練習やシャドーイングに最適な環境が整います。特にシャドーイングの場合には、普段ならスクリプトを読みながら音を真似するだけですが、ニュース番組を使えば、口の動き方まで真似することができます。

このような練習を頻繁に行うと、気づかぬ間に発音がグンと良くなり、慣れた口ぶりで喋れるようになれると思います。その上、字幕やトランスクリプトから聞き取れなかった言葉や文法を練習できますし、語彙力も文法力もレベルを上げることができます。

さらに、パソコンやスマートフォンにトランスクリプトをダウンロードすると、電子単語帳に覚えたい単語を気軽に追加できます。

まとめ

ニュース番組はなぜ言語学習に最適なのか、上記以外にも理由は沢山あります。

個人的には、ニュース番組を基礎として学習を継続していけば、好きな映画や音楽などのポップカルチャーをより深く楽しめるようになるのがその一つの理由だと思います。

ポップカルチャーよりニュース番組の方が難しく見えるかもしれませんが、実際にはそうではなく、うまく使えば言語学習の重要な道具の一つとなるので、是非使ってみてください。


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