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職業欄には何と書く?アメリカ在住スタッフが伝える日米の職業観の違い

みなさん、海外へ渡航される際に出入国書類の「職業欄」には何と書いていますか?日本語で記入する場合、「会社員」や「自営業」「フリーランス」などでしょうか。英語の場合は、その日本語を訳したもの、たとえば「会社員」であれば company employeeでしょうか。

しかし考えてみると、この書き方では何をやっている人なのか分からないですよね。ちなみに、アメリカでは職業欄にcompany employeeと書く人はいません。英語だとこういう表現をしない、と言ったほうが正しいかもしれませんね。

では、何と書いているのか。単純な話ですが、実際に就いている職業を書きます。銀行員(banker)や弁護士(lawyer)などです。一般企業で働いている方であれば、営業担当(sales representative)、開発担当(ソフトウェアならsoftware engineer)など職種を書きます。


単なる書類の項目ではありますが、このたった一つの項目から仕事の範囲の定め方や、採用の仕方など日米における職業観の違いが垣間見え、非常に興味深いです。そこで本記事では、アメリカ在住の筆者が日本とアメリカの職業観の違いについてお伝えします。

目次[非表示]

  1. 1.「職業」の捉え方
  2. 2.「曖昧さ」と「具体性」
  3. 3.日米の会社概要の違い
  4. 4.おわりに
  5. 5.川村インターナショナルの翻訳サービス

「職業」の捉え方

「職業」を日本語でインターネット検索したところ、「職業とは『会社員』『自営業』『学生』『主婦』など」という記述を見かけました。まず、このくくりかた自体がアメリカに無い発想です。税務申告の書類であれば、このような書き方もあり得るかもしれませんが、一般的に「職業は?」と聞かれてこのくくりで答えるアメリカ人はいないでしょう。

余談になりますが、「主婦」は直訳するとhousewifeで、この表現を使っている方もいるでしょう。ただ、この言い方は家事労働を連想させる古風な表現とされており、近年はstay-at-home momやstay-at-home dadという表現が多く使われています。


さて、話を戻しますと、日本では会社に属している感覚が強く、一度入社すると正に「会社員」として様々な業務をこなします。対して、アメリカだと具体的な仕事内容を決めて採用するため、担当職務が常に一番に来ます。つまり、日本では大枠を決めてから仕事を割り当てる形を取り、アメリカでは最初から仕事が細分化されているということです。日本の「総合職」と「一般職」が良い例でしょう。そう考えると、職業欄の書き方が日本とアメリカで異なるのも腑に落ちますね。


「曖昧さ」と「具体性」

この日本の曖昧さとアメリカの具体性の話は、職業欄に限った話ではなく、他でもその傾向が見られます。

たとえば、大学。日本の大学ではまず学部に入学して、そこから専攻、ゼミの研究などに分かれていきますが、アメリカでは50個くらいある専攻の中から一つを選んで入学します。(その代わり、副専攻も選べますし、途中で変更も可能です。)

そのため、アメリカで「大学で何を勉強したの?」と質問すると、日本で「卒論のテーマは何だったの?」と聞くのと同じくらいニッチな回答が返ってきて面白いです。


日米の会社概要の違い

他に、日本の曖昧さとアメリカの具体性の対比を強く感じる場面は、企業のウェブサイトでの会社概要ページ、いわゆる会社紹介の打ち出し方でしょうか。

よく見る日本企業の会社概要ページは、設立年や資本金、事業内容、役員一覧などの情報が並んでいます。同じ感覚でアメリカ企業の会社概要ページにいくと、なぜその事業を行っているのか、どういう思いで立ち上げたのか、という会社のストーリーが長々と語られているので、面食らう方がいるかもしれません。必ずしも、すべての会社がそのようなスタンスというわけではありませんが、アメリカがストーリー性を重要視する文化なのは間違いありません。そのため、What(何をやっているのか)よりもWhy(なぜやっているのか)のほうが、各々のストーリーがあって具体性が高いため喜ばれます。

おわりに

冒頭の「職業欄」から話が広く展開しましたが、こうやって背景を考えてみると本当に面白いですよね。グローバル、特にアメリカに展開されている企業にとっては、この「具体性」は現地の社員教育でもマーケティング活動でも、どの場面においても重要なキーワードになりえるかもしれません。

ここからは筆者の想像の話になりますが、日本でも終身雇用制度が少しずつ崩れ、会社員の帰属意識も昔に比べて薄まりつつあるため、職業観も少しずつ変わっていくかもしれません。また、消費者の購買行動も変わってきているため、各企業のストーリーが違いを付ける時代へ向かっているとも思います。つまり、この「具体性」は今後の日本でも求められていくのでは?と感じています。ただ、文化の違いもあるため、アメリカで受ける「具体性」とは異なるものになるのでしょう。今後注目していきたいと思います。


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