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英語の訛りと方言研究室:イギリス編(訛り編)

日本語でも、地域によって独特な方言や訛りがあり、同じ日本人でもフレーズやイントネーションによっては理解できないものがありますね。


世界の「共通語」として多くの国と地域で話される英語は日本語よりも、国や地域によって言い回しや訛りが大きく異なります。以前の記事で、アメリカ英語とイギリス英語の違いについてご紹介しましたが、これは代表的な例の一つです。オーストラリア英語やカナダ英語にも違いがあるため、英語ネイティブの話者でも出身が違えばお互いに意味を確認しあう場面もあるようです。YouTubeでは、英語学習者向けに各国の英語ネイティブが興味深いチャンネルを日々投稿していますが、イギリス人とオーストラリア人がコラボレーションしてお互いの国の表現を紹介しあう動画が多く投稿されています。


英語は世界的な共通言語なので、国と国で比較されることが多いのですが、日本のように国の中で方言や訛りはないのでしょうか?答えは “ある” みたいです。

(筆者は生粋の日本人で母国語は日本語なので断定する表現は避けています。)

今回の記事では英語が生まれたイギリスで話されている表現についていくつかご紹介したいと思います。

目次[非表示]

  1. 1.訛りと方言 (accents and dialects)
  2. 2.イギリス英語の標準語
  3. 3.イギリスの他の地域での訛り
    1. 3.1.都市別
    2. 3.2.国別
  4. 4.イギリスの発音(訛り)を比較できる動画サイト
  5. 5.次回は方言について
  6. 6.川村インターナショナルの翻訳サービス

訛りと方言 (accents and dialects)

日本語でいう訛りと方言は、英語では accents and dialects と置き換えることができます。

ある英語教育サイトでは、両者の違いをこのように説明しています。

  • Accent… as you know…is to do pronunciation. How you pronounce the words.

  • Dialect is when you have a word that only people in a certain area of the country use. Its not a national word. It’s a local word that maybe people from other part of the country don’t even know what it means. So that’s dialect.

日本語の定義と差異はないようですね。筆者は西日本の出身ですが、東京で働き始めたばかりの頃、自分では標準語で話しているつもりでも、訛りを指摘されることがありました。

英語の場合は、様々な訛りが世界中の人によって話されているのですね。




イギリス英語の標準語

日本語には標準語というものがあり、NHKなど公共放送で話されている言葉の多くがこれにあたります。都市でいうと東京で話されている言葉の多くが標準語にあたりますね。では英語の標準語にあたるものはどれなのでしょうか。

イギリス英語では RP (Received Pronunciation)と呼ばれる話し方が標準語として認知されています。なぜ Standard Pronunciation と呼ばず、Received Pronunciation と呼ばれるのでしょうか。あるイギリス人の英語教師はこのように説明していました。


“Receive?” Where do you “receive” it from? Maybe you receive it from your teacher. This is how to say this word. It is a slightly strange expression…..


語源はあるのでしょうが、イギリスの方でもうまく説明できないようですね。


日本語の標準語同様、RPは、公共放送(BBC) で多くのニュースレポーターによって話されているようです。(日本語の標準語同様、全てが標準語ではないようです。日本のテレビでも地方の訛りが残った人がレポーターだったりしますよね)。

イギリスのオックスフォード大学やケンブリッジ大学で学ぶ英語や Prime Minister が話す英語は、RPと呼ばれています。RPは、ロンドンやイギリス南部で話されている言葉で、標準語と言われるだけに綺麗な発音が特徴です。英語学習者にとって聞き取りやすい発音だと言われています。 


イギリスの他の地域での訛り

イギリスの地域ごとのの訛りをいくつかご紹介します。


都市別

Cockney: ロンドン訛りで、日本でいう下町の話し方というところでしょうか。

Scouse: Beatlesリバプール訛り。可愛らしい訛りで個人的に好きです。

Mancunian: マンチェスター訛り。Oasis (ミュージシャン)の話す言葉がこれにあたります。

Geordie: イギリスの北西部にある都市、ニューカッスル訛り。イギリスで最もセクシーな訛りと呼ばれています。(ただ、方言とあわせて何を言っているのか聞き取るのに苦労します)


国別

イギリス(UK)は、イングランド、スコットランド、ウェールズ、北アイルランドで構成されています。

訛りは国ごとに特徴があります。

Scottish: スコットランド訛り。スコットランドの街エジンバラは、有名な映画Train Spotting の舞台でもあります。

Welsh: ウェールズ訛り。ウェールズの人は英語と共にウエールズ語も公用語として話します。

Irish: イギリスのお隣、アイルランド訛り。アイルランドは北と南に分かれていて、北アイルランドがイギリス(UK)に属しています。


イギリスの発音(訛り)を比較できる動画サイト

今回の記事執筆の参考にした動画をいくつかご紹介します。聞き比べてみると同じ英語でも全く発音が異なります。


● Learn British accents and dialects (YouTube)

非常にはっきりとした発音でゆっくり話してくれているので聞き取りやすいです。


● The English Language In 30 Accents (Animated) (YouTube)

イギリス人の青年が、30種類の異なる発音で英語を模倣しています。

前半はイギリス国内の訛りで後半は世界の訛りに展開されます。日本人の訛りも模倣されています。


● Learn A Geordie Accent | Newcastle Accent Tutorial (YouTube)

イギリス北西の街ニューカッスルで話される訛りを紹介する動画です。


● Guide to Irish Accents (YouTube)​​​​​​​

アイルランドの地方で話される様々な訛りを紹介しています。ダブリンの訛り以外はまったく聞き取れませんでした。 


次回は方言について

今回の記事では、訛り(accent)を中心に比較を行ってきましたが次回の記事では方言(dialect)に焦点をあてて記事を書いてみたいと思います。お楽しみに!


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