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機械翻訳導入セミナーin関西

「機械翻訳導入セミナーin関西」を終えて

10月7日、川村インターナショナル関西オフィスにおいて、「機械翻訳導入セミナーin関西」を開催しました。満員御礼の大盛況となり、お忙しい中会場に足をお運びいただいた皆様には感謝申し上げます。

東京本社では毎月実施しているこの機械翻訳導入セミナーですが、関西ではほぼ1年ぶりの開催でした。昨年、10名様程度だった参加者が今年は倍以上に膨れ上がり、予約していたレンタル会議室の部屋の大きさではかなり窮屈な状況となってしまいました。参加者の皆様方に対しては申し訳ない気持ちである一方、我々にとっては嬉しい悲鳴でした。

目次[非表示]

  1. 1.関西圏における機械翻訳需要
  2. 2.最適の機械翻訳ソリューションは?
  3. 3.機械翻訳と人手翻訳の使い分け
  4. 4.「かゆいところ」に手が届くか
  5. 5.まとめ
  6. 6.次回セミナーのご案内

関西圏における機械翻訳需要

関西は、グローバル企業の本社機能が集中している首都圏に比べると、翻訳の市場規模では劣るものの、歴史ある大手企業がひしめき合い、翻訳に対するニーズは依然として高いと感じています。安定したインバウンド需要、また万博の開催総合型リゾート(IR)誘致の可能性も考慮すると、翻訳市場としてのポテンシャルには、大きな伸びしろがあるといえるでしょう。


現在、iタウンページに「翻訳業」で登録されている企業数は1800件弱ありますが、その大多数が首都圏に存在しています。そういった事情もあってか、翻訳という産業においては、新しい流れは東から西へ流れる傾向があるように思います。そのような流れの中、日々の営業活動において、関西圏のお客様も、機械翻訳やポストエディットへの関心が急速に高まっていると感じます。先日の機械翻訳セミナー参加者の中にも、既に機械翻訳を導入している企業担当者様も複数社いらっしゃいました。

しかし、事前のリサーチ不足、またはプロバイダからの説明不足のためか、運用の仕方が適切ではないと感じるケースもあります。また、導入はしたものの想定していた以上の費用がかかる事が分かり、実はあまり使用していない、という声もしばしば耳にします。


最適の機械翻訳ソリューションは?

例えばGoogleやDeepL等、現在、世の中に出回っている機械翻訳エンジンは沢山ありますが、性能にはそれぞれ特徴があり、価格や料金設定も様々です。例えば、弊社が提供する『みんなの自動翻訳@KI商用版』は、特に日本語⇔中国語・韓国語の言語ペアの翻訳精度に定評があり、クラウド版においても文章情報を収集されない安全な仕様を特徴としています。勿論、オンプレミスでの導入も可能です。料金設定は従量課金制ではなく完全定額制のため、運用していただきやすい設定となっています。

Globalese』は、英語⇔ヨーロッパ言語間の翻訳精度が高評で、インドメインアダプテーション(特定の分野の大量のコーパスをエンジンに学習させて、その分野における訳文の品質向上をさせること)により、性能を飛躍的に向上させることもできます。 

Translation Designer』は色々な翻訳エンジンを使用できるプラットフォームですが、翻訳メモリ機能がついており、またPDFファイルでもレイアウト(体裁)を維持したまま機械翻訳にかけることが可能なツールです。料金設定は「文字数」ではなく「ユーザー数」のため、いずれのプランでも文字数無制限でご使用いただけます。

一方で、ユーザー側のニーズもまた多種多様であり、お客様毎に適した翻訳エンジン、最適な運用方法は異なります。川村インターナショナルの機械翻訳ソリューションの強みは、そのバリエーションの多さにあります。主に使用する言語ペアドメインファイル形式利用規模利用形態等についてヒアリングを行い、最もお客様のニーズに適したエンジン、プランをご案内いたします


機械翻訳と人手翻訳の使い分け

場合によっては、機械翻訳後の訳文修正(ポストエディット)が必要になるケースや、人力の翻訳でなければ対応が難しいケースもあります。AIを利用した機械翻訳の訳文が従来と比べて流暢になったとはいえ、一流のプロによる人力の翻訳に比べると、依然として訳文の精度は及びません。

AIが発達して翻訳者は失業するのではないか、翻訳会社は不要になるのではないか、と心配される声があがることもありますが、そのような心配をする必要はないと思っています。産業翻訳という分野においても、機械翻訳でその全てをカヴァーする事は不可能で、人間ならではの付加価値をつけることが可能だからです。用途に応じて、品質重視の人手翻訳にするか、価格・納期を重視する機械翻訳にするか、効果的な使い分けをしていただきながら、弊社サービスをご利用いただけます。


「かゆいところ」に手が届くか

例えば、AIの導入により、カーナビもとても便利な使い方ができます。お出かけの目的地を設定すれば、周辺のパーキングに空きがあるか、混雑しているか等の状況を含めて案内してくれる事が可能です。ところが、車庫入れが苦手なドライバー向けに、駐車エリアの配置と敷地内の移動スペースを考慮し、車庫入れのしやすいパーキングを案内してもらう事は難しいでしょう。また、夕方の渋滞を考慮し、ナビが抜け道を案内してくれる事は出来たとします。しかし、雲の無い日に西日が目に入らぬよう、太陽の高さと建物の配置を考慮して運転のしやすい道を案内する事は難しいでしょう。ただし、地元タクシー会社のベテラン運転手ならば、可能かもしれません。

適切な例えだったかどうかは分かりませんが、翻訳においても、人手でなければ解決できない所謂「かゆいところ」が存在するように思います。


まとめ

機械翻訳の便利さを世の中に広めると同時に、高品質な人手翻訳サービスを提供し、人力ならではの付加価値をお客様に認識していただく。それにより翻訳者様の存在意義もより一層高まり、「お客様」「翻訳会社」「翻訳者様」、三者間のより良い関係が継続可能となるでしょう。これこそが翻訳会社である我々の役割であると信じ、本日も商談に行って参ります。


次回セミナーのご案内

11月21日には、川村インターナショナル東京本社において、「機械翻訳導入検討者向けセミナー」を開催予定です。機械翻訳導入を検討している企業内担当者様を対象とした2部構成のセミナーです。ご興味のある方はお気軽にお問い合わせください。

↓セミナーの参加はこちらからお申込みいただけます↓


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川村インターナショナルWebマーケティングチームです。開催予定セミナーやイベントの告知、ブログ運営などを担当しています。

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