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通訳案件成功の鍵 ~事前準備が8割~

通訳」と聞いて、どのようなことを想像されるでしょうか?
国際会議の通訳、ニュースの通訳、観光案内、商談といった場面、また通訳サービスを発注したことがある方は「通訳サービスは高い」、「音声機械翻訳がもう少し高性能になれば不要になる?」など、いろいろなことが思い浮かぶと思います。

では、通訳業務、あるいは通訳サービスを成功させるためにはどうすべきでしょうか?
優秀な通訳者さんを手配することでしょうか。

ずばり、通訳業務の成否は事前準備にかかっています。もちろん、通訳者のスキル・経験は重要な要素の一つですが、その能力を最大限発揮してもらうために必須となるのが事前準備なのです。

目次[非表示]

  1. 1.唯一の部外者
  2. 2.ああ失敗、その1。教訓_「基本に忠実になろう」
  3. 3.ああ失敗、その2。教訓_「想像してみよう」
  4. 4.通訳業務の成功とは
  5. 5.KIのサービス

唯一の部外者

会議や商談、セミナーなど、通訳が発生する場がどんなものであっても、実は通訳者は唯一の部外者です。例えば、顧客向けセミナーというシーンでは、セミナーを主催するクライアント(通訳業務を発注する側)はもちろん、参加者・聴講者もセミナーの内容について何らかの予備知識や関心、期待などをもっています。既にこの時点で通訳者が持つ情報量は、関係者のなかで一番少ない状態です。

通訳者は、そのギャップを埋めるために、実際の通訳時間の何倍もの時間を、資料の読み込み、調べものなどの準備に費やするのです。インターナルで専門的な内容になれば、日本語でも普段はほとんど耳にしない単語を数百も覚え、理解しなければなりません。

さらに、そのシーンの円滑な運営という視点でも、さまざまな情報が必要になります。通訳する内容そのもののほかに、関与する人の数(スピーカー、聴衆など)、それらの人々の関係、部屋の大きさや設備、スピーカーが連続して話す時間、などなど、通訳を行うシーンを詳細に想像できないとスムーズな運営に支障がでることがあります。実際にあった失敗例でご説明しましょう。


ああ失敗、その1。教訓_「基本に忠実になろう」

リピートのクライアントからの「先日と同様、顧客訪問と会議です。前回の通訳者さんが良かったので同じ方希望です。会議日まであまり日にちがないので、とりあえず手配よろしく!」という情報だけで「前回同様、担当者同士の比較的フランクな会議」を想定し、急ぎ同じ通訳者さんをアサインすることを最優先にして臨んだところ、「重役レベルも参加し重要な契約に繋がるかどうかの会議だった。さらに、スピーカーに逐次通訳スタイルであることが伝わっておらず、話を切ることなく、ずっと話し続けられてしまった。その場で同時通訳に切り替えたが、十分なパフォーマンスをあげられなかった」と通訳者さんから報告がありました。クライアントからはお叱りこそ受けなかったものの、前回いただいた「良かった」というフィードバックはいただけませんでした。

もちろん通訳者は想定外の事態に臨機応変に対応するスキルを備えています。ただし、事前にきちんと確認していれば、クライアント、クライアントの顧客、通訳者など関係者全員が消化不良状態になるような事態は避けられたはずです。「前回と同様」という言葉で勝手な思い込みが先行し、基本の仕様確認を行わなかった結果、失敗した例です。

ああ失敗、その2。教訓_「想像してみよう」

「●月●日 13:00~17:00。英語スピ-カーが1人。聴衆は日本人で、全員が社内および関係会社、いわば内輪のセミナーです。日本人からの発言はないので、英語→日本語一方向の通訳。時間には余裕があるので逐次でOK。場所も会社の会議室なので機材不要。」とクライアントから発注がありました。

クライアントは通訳業務の発注に慣れている感じです。必要な情報は事細かに提供されているように思えますし、案件としては複雑なものではなく、難易度はそれほど高くはなさそうです。ところが、ふたをあけてみると、聴衆は15人以上いて部屋も広く、クライアントからは「通訳者の声が遠く聞き取りにくかった」、「時間が押して後半はほぼ同時通訳になったが、話者と通訳者の声がかぶり、結局どっちも聞こえなかった」、通訳者さんからは「部屋が大きくて、スピーカーの声が聞こえにくいうえに、4時間ずっと声を張り上げてしゃべらなければならず、体力を消耗した」、「後半は同時通訳になり、本来なら2人体制のところを1人で対応したので、通訳できなかった部分がでてしまった」というフィードバックを受けることになりました。

このケースも、基本の仕様確認(人数、広さ)が不十分だった、とも言えますが、通訳業務をコーディネートする立場としてクライアントからの情報をそのまま鵜呑みにして、思考停止状態に陥ってしまったことが大きな原因ではないでしょうか。

通訳コーディネーターは、クライアントから提供された情報をもとに、自分がその会議のオーガナイザー、あるいは通訳者になったつもりでシュミレーションしてみる必要があります。会議プログラムに沿ってそのシーンを想像しながら確認すれば、「この場合どんな会議室を手配するだろうか?そうそう、人数の確認を忘れていた」、「この広さだと生の声は届きにくいから、レシーバーが必要かな。要確認」、「スピーカーと通訳者の位置関係は?マイクは設置されるのだろうか」、「このプログラム進行だと、通訳者は4時間ほぼ休めないかも」など細かなところに気づくことができたはずです。


通訳業務の成功とは

通訳者および通訳エージェント(通訳サービス提供者)の最終目的は、「上手く通訳すること」ではありません。あくまでも「(クライアントの)会議やセミナーなどを成功させること」です。通訳エージェントや通訳者が、細かいことを色々と質問したり、資料を何度も請求したりするのは、実はこうした理由があるのです。


KIのサービス

川村インターナショナルは、通常の通訳派遣のほか、SAP導入プロジェクト時に発生する通訳者の派遣も行っています。(SAP Language Partnerとして認定を受けたランゲージサービスプロバイダーです)翻訳機械翻訳ポストエディットローカリゼーション(Web制作、マニュアル制作、ドキュメント制作など)など、多彩なサービスを取り揃えています。

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KIマーケティングチーム

KIマーケティングチーム

川村インターナショナルWebマーケティングチームです。開催予定セミナーやイベントの告知、ブログ運営などを担当しています。

機械翻訳をいかに活用するか(ホワイトペーパー)

本資料は、機械翻訳(MT)導入を比較ご検討の際思い浮かべる疑問を解消し、活用のニーズ、「ポストエディット」「用語集」などのキーワードについても解説いたします。(全62ページ)

資料の構成は以下のようになっております。

第一章   はじめに
第二章   機械翻訳(MT)活用のニーズ
第三章   機械翻訳(MT)と(HT)の違い
第四章   機械翻訳と関連技術
第五章   MT導入時に知っておくべき6つのポイント
最後に

など

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