日本人にとって最もなじみのある外国語が英語です。しかし、日本人が学校で勉強するのはアメリカ英語です。アメリカ英語とイギリス英語は、発音や単語のスペルや文章の書き方などが異なるものがあります。私たち日本人は何年も英語を勉強していますが、英語が使われている国や言語としての英語のニーズについてはほとんど知らないのではないでしょうか。英語の概要や英語のニーズがある業界について紹介します。
英語は英国、米国、カナダ、オーストラリアなどのほか、南アフリカやフィリピン、シンガポールでも使われている言語です。
中国語の次に話者の多い言語で、英語を使う人は世界には約3億3500万人いるとされています。英語話者が多いのは、20世紀中頃まで英国が世界中に多数の植民地を持っていたことが理由です。米国は英国からの移民が中心となって建国した国なので、英語を話すのは自然なことでしょう。
英語を構成するアルファベットは26文字で、文法構造は簡単なものの組み合わせによって複数の発音を持っているため、綴りと発音の食い違いが大きい言語です。英語は、文章の始めの方に動詞が来ることが特徴です。最後まで聞いたり、読んだりしなければ分からない日本語とは異なり、はっきりしている言語であることが構造からも分かります。
英語にはイギリス英語とアメリカ英語があり、全く違う呼称を持っているものがあります。特に注意が必要なのは建物の階層表現です。それぞれの歴史や国民性による違いがあるので、同じ英語でもターゲットが誰かを強く意識する必要があります。イギリス英語とアメリカ英語の混同は質が良いとは言えません。
これからは英語以外の多言語にも対応する必要があるといわれています。しかし、テクノロジーの最先端は英語圏発であることや、研究論文などの文献数も英語のものが他の言語に比べて圧倒的に多いことから、英語のニーズが減ることはないでしょう。
グローバル化に伴って日本企業の海外進出も一般的になっていることから、現地スタッフの教育資料や製品の説明書などの翻訳ニーズが高まっています。専門的な分野では特許翻訳や医薬翻訳などのニーズも多数あります。また、近年はオリンピック需要も見越して、いわゆる訪日観光客向けのインバウンド需要や、企業のホームページなどB to C案件での翻訳需要が増加していることも特徴です。日本人の翻訳者の中で最も多いのは英語間の翻訳者です。
日本語と英語は言語の構造だけでなく文化的にも大きな違いがあるため、英日・日英の翻訳には言語に堪能であるだけなく対象のドキュメントの内容をしっかりと理解できることが大切です。専門的な内容や独特の言い回しなどが必要になるケースも多くあります。翻訳サービスを利用する際には、利用したい分野の専門性があるかどうかをチェックしましょう。