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脱・学校英語!ワンランク上の訳文を目指して ~関係代名詞編~

仕事として翻訳をしていると、学校で習った英文の訳し方と「翻訳」は違うなと感じることがよくあります。そのひとつが、that、when、who などの関係代名詞。関係代名詞には制限用法(関係代名詞の前にコンマがつかないパターン)非制限用法(コンマがつくパターン)の2種類があって、制限用法の場合は後ろから、非制限用法の場合は前から訳す、と学校で習った方も多いのではないでしょうか。しかし、実際に訳してみると、制限用法の場合でも前から訳したほうが読みやすくなることが多いです。いくつか例を見てみましょう。

目次[非表示]

  1. 1.who
  2. 2.when
  3. 3.which
  4. 4.まとめ

who

<原文>

To participate in the program, you must be our existing customer who has not already purchased this product in the past 12 months.


<後ろから訳したバージョン>

このプログラムは、過去12か月以内に本製品を購入したことのない既存のお客様を参加対象としています。

「過去12か月以内に本製品を購入したことのない既存のお客様」
これだとちょっと分かりにくいですよね。

では前から訳してみましょう。 

 <前から訳したバージョン>

このプログラムは、既存のお客様過去12か月以内に本製品を購入したことのない企業様を参加対象としています。

これは関係代名詞をandのように訳出したパターンです。

これだと、①既存の顧客であること②過去12か月以内にこの製品を購入していないこと、という2つの条件がすぐに伝わるはずです。whoの先行詞である”existing customer”を「企業様」ともう一度訳出することで、より自然な日本語になっていますね。


when

<原文>

 Identifying what is true is especially important nowadays when anyone can create and spread false information.


<後ろから訳したバージョン>

誰でも虚偽の情報を作成して拡散することができる今日では、何が真実かを見極めることが特に重要です。

一見すると何の問題もない訳に見えるかもしれませんが、これだと、”especially important”の係り受けが原文と微妙に違っています。原文では、”nowadays”に係っているのですが、訳文では「何が真実かを見極めることが特に重要」となっていますね。

<前から訳したバージョン>

何が真実かを見極めることは、今日では特に重要です。誰でも虚偽の情報を作成して拡散することができる時代だからです

これは関係代名詞をbecauseのように訳出したパターンです。原文は、「何が真実かを見極めることは、今日では特に重要」とし、その理由として、「今日」がどんな時代であるかを説明する構造になっています。例1と同じように、ここでもwhenの先行詞の”nowadays”を「時代」ともう一度訳出して、原文と同じ構造になるようにしました。これだと、”especially important”も原文と同じように”nowadays”に係るように訳出できます。


which

 <原文>

I am looking for a book of which I can’t remember the title.


<後ろから訳したバージョン>

タイトルが思い出せない本を探しています。


<前から訳したバージョン>

本を探しているのです、タイトルが思い出せません。

後ろから訳したバージョンは、支離滅裂ですよね。原文からは、①ある本を探している②その本のタイトルが思い出せない、という2つの情報が読み取れます。そこで、この2つの情報が自然につながるように訳してあげると、おのずとbutのように「~が」という逆接の意味の言葉が見つかるはずです。


まとめ

翻訳の基本は「前から訳す」です。学校では「後ろから訳す」と習った関係代名詞も例外ではありません。もちろん、後ろから訳しても問題ないケースもありますが、後ろから訳してみてしっくりこない場合は、前から訳してみるようにしましょう。関係代名詞は使用される機会が非常に多いので、訳し方に慣れておいて、ワンランク上の訳文を目指しましょう。



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川村インターナショナルWebマーケティングチームです。開催予定セミナーやイベントの告知、ブログ運営などを担当しています。

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