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翻訳の品質チェックと特定文書の対応

翻訳会社についての豆知識~よくある質問⑩翻訳の品質チェックと特定文書の対応~

翻訳会社に依頼した翻訳に問題がないか知るには?

専門性の高い文書をお願いできる?


翻訳の依頼を検討している人も、すでに依頼している人も必見!お客様の疑問を解消する「翻訳会社についての豆知識シリーズ・第十弾」です。翻訳会社のことを知らない方も、翻訳会社とお取引をしたことがある方も、様々な方に翻訳会社を知っていただくためのコーナーです。


今回の記事で回答する質問は以下の2点です。気になる方はぜひご一読ください!

その1  すでに翻訳されている文書に問題がないかを確認する方法はありますか?

 回答:

第三者の翻訳会社にチェックを依頼する、または逆翻訳を活用することで、翻訳に問題がないかを確認することができます。

すでに翻訳された文書について、例えばその言語のネイティブである社員に「翻訳の品質がよくないのでは」と指摘されることがあるかもしれません。複数箇所を指摘されてしまうと、翻訳の品質について不安を覚える場合もあると思います。

とはいえ、翻訳会社に依頼して一から翻訳しなおすとなると費用もかかりますし、指摘された箇所が翻訳の誤りではなく、指摘した社員の好みによるものである可能性もあります。

こうした場合に、翻訳された文書の品質を確認する方法を2つご紹介します。

1. 第三者の翻訳会社にチェックを依頼する

オーソドックスな方法としては、別の翻訳会社に第三者チェックを依頼することができます。費用はかかりますが、一から翻訳しなおすよりはコストを抑えられます。チェックの対象を翻訳の誤りのみとすることも可能ですし、具体的な指摘事項や懸念点があれば伝えておいて、それが読む人の好みの問題なのか翻訳の不備なのかにを確認することもできます


費用を削減したい場合は、社内で指摘事項があった箇所とその周辺のみをチェックするなど、チェック範囲を指定して依頼することもできます。

2. 逆翻訳を活用する

機械翻訳を活用して逆翻訳を行うという方法もあります。逆翻訳とは、翻訳された訳文を、再度原文の言語に翻訳することを指します。これは品質に問題がないかを確認する確実な方法ではありませんが、費用が限られているときなどに、大まかな判断を行うには便利です。翻訳の品質に関して懸念点がある箇所について逆翻訳してみて、原文と内容がほとんど変わらなければ、大きな問題はないと考えることができます


逆翻訳については、原文と逆翻訳結果の編集距離を測って数値で確認する方法もあります。この方法は、機械翻訳を扱っている翻訳会社であれば通常は対応可能です。原文と逆翻訳結果の違いを数値で見ることができるため、「具体的な箇所の指摘はないが、全体的に翻訳の精度が低い可能性がある」などという場合に便利です。例えば、数値を測定した後に、数値の低い箇所のみチェックを依頼するといった活用方法もあります。

川村インターナショナルでも、すでに翻訳された文書などの第三者チェックに対応しているほか、逆翻訳も可能な機械翻訳サービスをご提供しております。翻訳の品質に関する懸念事項などがございましたら、どうぞご相談ください。

補足

無償の機械翻訳サービスには、翻訳した情報が機械翻訳学習のために再利用されるものや、非商用利用に用途が限定されているものもあるため、ビジネスの目的で利用する場合はご注意ください。企業で機械翻訳を商用利用する場合は、有償サービスの利用をご検討ください。

その2  マーケティング向けの文書や専門性の高い文書の翻訳は可能ですか?

回答:

特に読みやすさが求められる文章や専門性の高い文章については、翻訳会社によって、訳文推敲サービス専門家によるチェックなど、各文書に応じた追加工程が提供されています。

企業内には製品マニュアル・カタログ類から、社内向けの規定類まで、様々な文書があります。翻訳会社では、各文書の内容や種類に応じて適切に翻訳を行いますが、文書の特性に特性によっては、追加でご要望をいただく場合があります。

ここでは、2つの例をご紹介します。

1. マーケティング文書なので読みやすくしてほしい

マーケティングの施策として、課題解決のためのソリューションを紹介するホワイトペーパーを作成することがあります。このような文書の場合、どのような課題があり、どのように解決するのかについて分かりやすくスムーズに読めることが要求されます。

マーケティングの分野では、原文に従い、また、用語集やスタイルガイドなどに即して正しく翻訳されていても、さらに分かりやすく、読みやすくしてほしいというご要望をいただく場合があります。

そこで読みやすさをアップするために、川村インターナショナルでは訳文推敲サービスをご提供しています。このサービスは、通常の翻訳および品質保証プロセスを一通り行った後に、さらに別の担当者が訳文のみを見て校正するというものです。読みにくさや違和感を覚える箇所は、意味や内容が変わらない範囲で読みやすく手直しを行います。そうすることで、読みやすく訴求性の高い文書へ翻訳することができます。

2. 専門性の高い文書なので慎重かつ正確に翻訳してほしい

時には、非常に専門性の高い文書の翻訳が必要となる場合があります。例えば、医療の分野などは新しい情報が次から次へと出てくるため、翻訳者も常に新しい情報を把握している必要があります。

こうした分野では、翻訳者も十分な調査をしつつ対応しますが、原文と照合すると一見問題ないようでも、専門性の観点からは誤った用語を選択してしまう可能性があります。

そのような文書の品質を確実に維持するための方法として、通常の翻訳工程のあとに、SME(内容領域専門家)による専門家チェックを行う場合があります。特定の分野に精通した担当者が、専門家としての観点から、おかしな用語が使用されていないか、技術的な矛盾点はないかなどを確認します。

川村インターナショナルでも、ご要望に応じて、このような専門家によるチェックに対応しています。また、翻訳の内容によっては、SMEチェックを含めた工程をご提案することもあります。専門性の高い文書の翻訳についても、ぜひご相談ください。


まとめ

今回は翻訳に問題がないかを知る方法、特定の文書に効果的に対応する方法についてご紹介しました。また次回の「豆知識シリーズ」をお楽しみに!


川村インターナショナルの翻訳サービス

川村インターナショナルでは、IT、医療、法律、金融、特許などの分野に対応し、英訳をはじめ40言語以上の多言語の組み合わせをサポートしています。お客様のさまざまなニーズへ機械翻訳とポストエディット、従来の人による翻訳の使い分けをコンサルティングいたします。また、動画・音声データの編集や他言語ローカリゼーション対応など、言語に関連する様々なサービスをご提案いたします。

翻訳依頼を検討している、無料で見積もり依頼をしたい、不明点・疑問点がある、という方は以下のフォームからお気軽にお問合せください。


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川村インターナショナルWebマーケティングチームです。開催予定セミナーやイベントの告知、ブログ運営などを担当しています。

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