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機械翻訳VS人手翻訳 ① ~翻訳レベル・専門性・翻訳エラー~

近年、機械翻訳の精度向上は目覚ましいものとなっており、一部では「機械翻訳により翻訳者の仕事がなくなってしまうのでは!?」といった声も耳にします。

機械翻訳の精度が向上している点は間違いないと思いますが、その結果として本当に翻訳者の仕事がなくなってしまうのでしょうか?

本記事ではその点に関して、検証していきたいと思います。

目次[非表示]

  1. 1.翻訳者の仕事はなくならない
    1. 1.1.翻訳レベル
    2. 1.2.専門性
    3. 1.3.翻訳エラー
  2. 2.人手翻訳の未来は安泰?
  3. 3.川村インターナショナルの翻訳サービス

翻訳者の仕事はなくならない

機械翻訳の技術は日進月歩である為、執筆時(2019年10月時点)の見解であると前置きをした上で結論を述べると、現時点で翻訳者の仕事がなくなる可能性は低く、需要はなくならないだろうと考えています。

その理由に関して「翻訳レベル」「専門性」「翻訳エラー」の3点に絞って説明します。

翻訳レベル

まず、機械翻訳の精度はAIを活用したNMTの登場により、統計ベースやルールベースの時よりも確かに向上しています (ある部分では統計ベースやルールベースのメリットもあるのですが、ここでの説明は割愛させていただきます)。しかしながら、プロの翻訳者の成果物と比べると見劣りする部分が多いのは明らかです。

例えば、一文単位で見た時に機械翻訳の結果がかなり良いといった印象を受けることはしばしばあります。しかし、文章の前後や文章全体で見た時に文脈が考慮されていなかったり、また原文の用語は同じだが訳文の用語に不統一が生じていたりといったケースがよく見られます。

その点、人手翻訳は文脈を考慮することが出来ますし、ツールを用いることで用語の統一も可能な為、機械翻訳よりも翻訳レベルが高い事は明らかですね。


専門性

医療関連の分野等、専門性の高い分野においては機械翻訳の精度はまだまだ高いとは言い切れず、専門知識を有する翻訳者が翻訳したものと比べるとその差は歴然としています。その分野の専門家が機械翻訳の結果を見たら、物足りなさを感じてしまう部分が多いのではないでしょうか?

ただこの辺りは改善の余地があるのも事実で、機械翻訳エンジンを分野特化型ないしは自社向けにカスタマイズすることで精度を上げることが可能です。ただし、カスタマイズするには膨大なコーパス(対訳)が必要となる為、「よしっ、自社向けのカスタマイズエンジンを作ろう!」と一企業が思い立って作成するのには中々にハードルが高いのが実情です。

上記を見て「なんだ…じゃあ、ウチの企業はカスタマイズエンジンを作れないのか…」と思った企業のご担当者様!!そう判断するにはまだ早いです!利用するにあたって多少の制約がついてしまうものの、KIではそういったお客様向けのカスタマイズエンジンをご用意しております。ご興味のある方は下記の記事をご参照ください。

みんなの自動翻訳@KI(カスタム版)

翻訳エラー

機械翻訳では予期せぬ誤訳や訳抜け等、原因不明なエラーが突然発生するといったことも少なくありません。今後この辺りがどのように改善されていくのかは非常に興味深いところですが、現状この部分の対策としては人の手による修正、つまりポストエディットを行う以外に選択肢はないかと思います。もちろんある部分は機械的に処理することも可能ですが、エラーの種類によってはポストエディットによる修正は必須となってきます。

これは余談ですが、今後の翻訳においてご自身でポストエディットを行う前提で機械翻訳を導入しようと考えている方は少し注意が必要です。先に述べたように機械翻訳の精度は向上していて、良くも悪くも流暢に訳されているが為にエラーに気が付かなかったという声も良く聞かれます。ご活用の際にはその点に留意してポストエディット作業をするようにしてください。でないと、思わぬ落とし穴にはまってしまうことも…。

なお、川村インターナショナルでは人手翻訳はもちろん、ポストエディットのサービスも提供しておりますので「自分でポストエディットする時間がない!」「やはりプロに任せたい!」といった方は下記よりお問い合わせいただければ幸いです。

ポストエディットに関するお問い合わせはこちら

※弊社関連翻訳ブログ:翻訳の効率を大幅UP!ポストエディットって?

最後は営業的な内容になってしまいましたが、翻訳エラーに関しては人手翻訳の方が発生確率は下がりますし、また人によってはツールを組み合わせてエラー防止に努めている方も多いと思います。これらを加味すると、その後のチェックにかかる負荷も減るでしょうし、人手翻訳の方が優位と言えるのではないでしょうか?


人手翻訳の未来は安泰?

さて、以上3点から「翻訳者の仕事はなくならない!」と主張してきましたが、では人手翻訳は未来永劫安泰なのでしょうか??

当面の間、需要はなくならないと思いますが、これは本記事の冒頭でさらっと書いてあるようにあくまでも「現時点」での見解であり、まだまだ油断は禁物です。既に何度も触れているように機械翻訳の精度は間違いなく向上していますし、近い未来我々の想像を上回るとんでもなく高性能な機械翻訳が登場しないとも言い切れません。

次回「機械翻訳VS人手翻訳②」と題して、翻訳者の方に求めたいものや人手翻訳や機械翻訳の利用シーンといった内容も織り込んでいきたいと思います。


川村インターナショナルの翻訳サービス

機械翻訳を最大限に活かして翻訳を行う「ポストエディット(PE)」による翻訳サービスの需要が高まっています。ポストエディット (Post Editing) とは、スピードとコスト重視の機械翻訳だけでは品質が不十分なケースで、人手による後編集を適用して、お客様が求める翻訳に仕上げるサービスです。すべてのコンテンツ、文書に対してポストエディットが適しているわけではありませんが、ローカリゼーションを中心にマーケティング翻訳、マスメディア翻訳などはポストエディットに向いている文書と言えます。また機械翻訳エンジンの進化、変化に伴い、ポストエディターに求められる能力も徐々に変わってきています。今後も機械翻訳とポストエディットの動向に目が離せません。

川村インターナショナルでは、今までに経験したポストエディット案件量と作業者の数が違います。英語と日本語のペアに限定せず、英語から欧州言語など、ネイティブの言語を話すポストエディターを確保できるのも弊社の強みです。お客様が抱えるあらゆる問題について、多様なご提案をさせていただきます。お気軽にお問い合わせください


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KIマーケティングチーム

KIマーケティングチーム

川村インターナショナルWebマーケティングチームです。開催予定セミナーやイベントの告知、ブログ運営などを担当しています。

機械翻訳をいかに活用するか(ホワイトペーパー)

本資料は、機械翻訳(MT)導入を比較ご検討の際思い浮かべる疑問を解消し、活用のニーズ、「ポストエディット」「用語集」などのキーワードについても解説いたします。(全62ページ)

資料の構成は以下のようになっております。

第一章   はじめに
第二章   機械翻訳(MT)活用のニーズ
第三章   機械翻訳(MT)と(HT)の違い
第四章   機械翻訳と関連技術
第五章   MT導入時に知っておくべき6つのポイント
最後に

など

競合他社様および個人翻訳者の方々からの資料請求はお断りすることがございます。あらかじめご了承の程をよろしくお願い申し上げます。

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