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翻訳の仕事ってなくなるの!? 機械翻訳と人手翻訳のいいところ

AIを使った機械翻訳、すなわちニューラルネットワーク機械翻訳が登場してから、機械翻訳の質は飛躍的に向上しました。いずれ人間による翻訳がなくなるのではないかと言われるほどその精度は向上しました。

しかし、蓋を開けてみると機械翻訳はエラーが多く、人の手を介さずに使うにはまだまだの品質です。そのため、機械翻訳による訳文に人間による編集を加えることが必要となります。この作業はポストエディットと呼ばれ、今後需要が増えることが予想されています。それでは、このポストエディットと機械翻訳を介さない人手翻訳は、どのように違うのでしょうか。



目次[非表示]

  1. 1.機械翻訳+ポストエディットの生産性
  2. 2.機械は意味を理解していない
  3. 3.言葉は人間が使うもの
  4. 4.まとめ
  5. 5.川村インターナショナルの翻訳サービス

機械翻訳+ポストエディットの生産性

はじめに人手翻訳と、機械翻訳+ポストエディットの生産性を比較してみましょう。ある研究によると、人手翻訳をした場合に1日あたりの平均翻訳量が3,500~4,000文字である作業者が2名が、1日ポストエディットをした結果、それぞれの作業者はの処理量は1日平均9,200~9,600文字に増えたとのことです。人手翻訳の処理量と比較すると、生産性が2倍以上に上がっていることが分かります。



機械は意味を理解していない

翻訳の生産性が格段に向上するため、機械翻訳を導入すると大きな効率改善とコストカットがもたらされるように見えます。しかし、機械翻訳の品質は「どんな文に対してでも安定的良い翻訳を供給できる」レベルにはまだ達していません。例えば、翻訳する上で原文の内容や文脈を理解することが必要であるのは言うまでもありませんが、機械翻訳は言葉の「意味」を一切理解していません。それを如実に表した誤訳が次の例です。

(原文)

個体維持のため摂食と外界からの刺激からの逃避がまず考えられる。



(機械翻訳文)


For maintaining individuals, it is possible to first consider *escape from eating and stimulation from the outside world.



この機械翻訳出力では、「外界からの刺激」と「摂食」の両方が「逃避」を修飾しているかのように読み取れます(*)。しかし、本来の意図は、(生命が)個体を維持するためには、「摂食」と、「外界の刺激から逃避すること」の2つが必要という意味であるため、正しく訳出されていないと言えます。このように機械翻訳は、字面を置き換えているに過ぎず、言葉の意味を理解した翻訳をしていません



上記の例のように、機械翻訳文を利用するにはその句構造、果たしては文構造まで書き換えなければならないことが多く、人の力による修正が求められる部分がまだまだ大きいのが現状です。中には、機械翻訳の利用は参考程度に留めて、ほぼ一から訳文を書き上げる人も少なくありません。




言葉は人間が使うもの

機械翻訳を使用することによって生まれる懸念点は他にもあります。翻訳作業時に機械翻訳によって提供される大まかな訳文が既にあるということは、いくら人間が編集しても機械翻訳らしい部分が残ってしまうということです。例えば、機械翻訳では対訳データベースに基づいて訳文を出力していますが、言葉が使われる文脈に沿って言葉が選ばれるわけではありません。このために、いわゆる「ニュアンスが違う」訳語が使われてしまうのです。それに比べて、人間が一から翻訳した場合であれば、機械翻訳による先入観がないため、融通の利いた翻訳がしやすいでしょう。人手翻訳の場合は、翻訳者の能力が反映されやすいとも言えます。
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機械翻訳では対応できないコンテンツも多いです。マーケティング系文書や観光客向けの案内文書の翻訳は、直訳になりがちな機械翻訳には対応しきれないと容易に想像できます。

このように、機械翻訳を利用したポストエディットでは翻訳成果物を作成する際の生産性が高いメリットがあります。一方で、機械翻訳には限界があるため、人手翻訳がなくなることはないでしょう。また、人間が読んで理解する文章であれば、機械翻訳でも人間の目を通す(ポストエディットする)べきと考えるお客様が多いです。言語は人間が使うものだから、それを人間がチェックするのは当然です。今後は機械翻訳+ポストエディットと人手翻訳が共存すると言えるでしょう。




まとめ

いかがでしたでしょうか。一言で翻訳と言っても、一から人間が訳す人手翻訳と機械翻訳を使用したポストエディットがあり、今後「翻訳という仕事がなくなる」なんてことはなさそうです。短納期+低価格である機械翻訳+ポストエディットの需要は今後高まる一方だと予想されますが、だからと言って人手翻訳がなくなるわけではなく、これからも需要はありそうです。上手な使い分けができると良いですね。


川村インターナショナルの翻訳サービス

機械翻訳を最大限に活かして翻訳を行う「ポストエディット(PE)」による翻訳サービスの需要が高まっています。ポストエディット (Post Editing) とは、スピードとコスト重視の機械翻訳だけでは品質が不十分なケースで、人手による後編集を適用して、お客様が求める翻訳に仕上げるサービスです。すべてのコンテンツ、文書に対してポストエディットが適しているわけではありませんが、ローカリゼーションを中心にマーケティング翻訳、マスメディア翻訳などはポストエディットに向いている文書と言えます。また機械翻訳エンジンの進化、変化に伴い、ポストエディターに求められる能力も徐々に変わってきています。今後も機械翻訳とポストエディットの動向に目が離せません。

川村インターナショナルでは、今までに経験したポストエディット案件量と作業者の数が違います。英語と日本語のペアに限定せず、英語から欧州言語など、ネイティブの言語を話すポストエディターを確保できるのも弊社の強みです。お客様が抱えるあらゆる問題について、多様なご提案をさせていただきます。お気軽にお問い合わせください


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KIマーケティングチーム

KIマーケティングチーム

川村インターナショナルWebマーケティングチームです。開催予定セミナーやイベントの告知、ブログ運営などを担当しています。

機械翻訳をいかに活用するか(ホワイトペーパー)

本資料は、機械翻訳(MT)導入を比較ご検討の際思い浮かべる疑問を解消し、活用のニーズ、「ポストエディット」「用語集」などのキーワードについても解説いたします。(全62ページ)

資料の構成は以下のようになっております。

第一章   はじめに
第二章   機械翻訳(MT)活用のニーズ
第三章   機械翻訳(MT)と(HT)の違い
第四章   機械翻訳と関連技術
第五章   MT導入時に知っておくべき6つのポイント
最後に

など

競合他社様および個人翻訳者の方々からの資料請求はお断りすることがございます。あらかじめご了承の程をよろしくお願い申し上げます。

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