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いまさら聞けない 「バイリンガルファイルってなに?」

「バイリンガルファイル」って何でしょうか?おそらく多くの方にとって聞きなれない単語かもしれませんが、実はこのファイル、翻訳業界では「Wordファイル」と同じくらいの頻度で使用されるものなのです。本記事では、翻訳業界において必須アイテムである「バイリンガルファイル」が一体何なのかについてご紹介します。 

目次[非表示]

  1. 1.バイリンガルファイルとは? 
  2. 2.バイリンガルファイルってどうやって使うの? 
  3. 3.バイリンガルファイルってほかになにが便利なの? 
    1. 3.1. 簡単に「翻訳メモリ」を作成することができる 
    2. 3.2.  そのほかの連携ツールでも使用が可能 
  4. 4.まとめ 
  5. 5.川村インターナショナルのサービス


バイリンガルファイルとは? 

バイリンガルファイルとは、バイリンガルに二ヶ国語を喋るファイル・・・ではなく、文章を特定の2言語が対になった形式で保存できるファイルです。拡張子は一般的に「.xliff」(XML Localization Interchange File Format)が基準となっており、このファイル形式から「.sdlxliff」(メジャーな翻訳支援ツール「Trados」で使用するための独自のバイリンガルファイル)や「.mqxliff」(これまたメジャーなツール「memoQ」で使用するための独自のバイリンガルファイル)などが展開されています。 
バイリンガルファイルは通常、CAT(翻訳支援)ツールを使用して開くことが想定されているため、.sdlxliffファイルを手に入れたとして、メモ帳で開いてみてもこのようになってしまいます。


とっても見づらく、なにがどのように機能しているのか分かりません。 しかし、先ほどのファイルを翻訳支援ツール「Trados Studio」で開いてみると、このように表示されます。

※画像はTrados Studio 2017を使用しています(2024年3月時点)


左側に原文である日本語、右側に訳文である英語が文や区切り単位で並んでいます。とても見やすくなりました。 翻訳者は、ツールでxliffファイルを開き、上のスクリーンショットのようなエディタ上で翻訳作業や編集業務を行います。 


バイリンガルファイルってどうやって使うの? 

これでバイリンガルファイルの正体は判明しました。さて、それでは一体どのようにして使うのでしょうか? 

先ほどの画像にある.sdlxliffファイル、実はまっさらな.sdlxliffを使用して一から作成したわけではありません。原文である日本語のWordファイルをTradosに取り込み、Trados上で編集ができる状態に変換したものが、先ほどの.sdlxliffなのです。

たとえば、下記のようなWord形式のドキュメントがあるとします。 


上記のWordファイルをTradosに取り込みます。ここでWordファイルが.sdlxliffの拡張子をもつバイリンガルファイルに変換されています。

取り込んだ時点ではまだ訳文が存在していないため、対訳データが空欄の状態になります。 


このエディタ上で、原文それぞれに対応する訳文を記入し、対訳データを作成します。 訳文を入力すると、先ほどのスクリーンショットのような、下記の状態になります。 


そして、完成したファイルをTradosから「訳文生成」(バイリンガルファイルからWord形式に戻す操作)すると、下のようなWordファイルが生成されます。 


これで原文とまったく同じレイアウトで、訳文が作成されました! 

バイリンガルファイルには原文と訳文の対の情報だけでなく、取り込んだ元のWordのレイアウトの情報も含まれています。そのため、表やフォントなど、原文のレイアウトを維持したまま生成されるのでとても効率的ですね! 

今回はWordの原文ファイルをご紹介しましたが、Power Point、Excel、idmlなどなど…多くのファイル形式でも、バイリンガルファイルに変換すれば、元のレイアウトで訳文を生成することができます。これがバイリンガルファイルを使用するメリットでもあります! 


バイリンガルファイルってほかになにが便利なの? 

原文と訳文の対を保存するためだけなら、バイリンガルファイルをわざわざ使わなくてもExcelファイルで2カラム使用すれば代用できそう…と思われる方や、わざわざバイリンガルファイルに変換して訳文生成をしなくても、原文ファイル上で翻訳作業をして、そのまま訳文を置き換えればいいじゃないか…と思われる方もいらっしゃるかもしれません。しかし、原文と訳文をxliff形式で保存しておくと、たくさんのメリットがあるのです。 

 簡単に「翻訳メモリ」を作成することができる 

xliffファイルに保存された原文と訳文は、Tradosなどの翻訳支援ツールを使用すると「翻訳メモリ」に登録することができます。 こちらに登録すると、翻訳データが「メモリ」としてデータベース化され、ほかの文章を支援ツール上で翻訳する際に参照しながら作業することができます。 


  そのほかの連携ツールでも使用が可能 

  • たとえば、翻訳対象のファイルが100ファイルほどあり、xliffファイルが100個できてしまった場合。
  • そしてすべてのファイルで「沿革」という単語がちゃんと「History」と訳出されているかを確認したいとき。 

Xbench というQA(Quality Assurance)ツールを使用すると、100のバイリンガルファイルにわたって一括で用語を検索することができます。そのほかにもXbenchには多くのチェック機能が備わっていますので、さまざまな側面から訳文のエラーを自動的に検出することができます。Xbenchの詳しい機能については、こちらで公開しています。ぜひご覧ください! 


まとめ 

バイリンガルファイルは翻訳業界において最もベーシックなファイル形式の一つです。あらゆる翻訳支援ツールがxliff形式に対応しています。xliffファイルを使用して翻訳をすることによって、さまざまな企業が開発した多岐にわたる品質保証ツールや効率化ツールを存分に活用することができるのです。 翻訳会社はこれらの最新技術を活用し、よりスピーディーに、より高品質な翻訳を日々生み出し、お客様にお届けしているのです。「翻訳会社」というと紙やペンなどアナログなツールを連想する方もいらっしゃるかもしれませんが(執筆者はこの業界に入る前、実はそのような印象を抱いていました)、実は「cutting edge」なテクノロジーを駆使している会社でもあるのです。 


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