新ブランド「XMAT(トランスマット)」の立ち上げとビジョン

新ブランド立ち上げの経緯

川村インターナショナル(KI)は、2021年1月に機械翻訳技術を中核にした新しいプラットフォームとして新ブランド「XMAT(トランスマット)」を立ち上げます。今回の特集では、代表取締役社長森口功造にインタビューを実施し、新ブランドの立ち上げの背景やビジョンについて質問しました。



森口:

2021年も幕を開けました。コロナウイルスとの戦いはまだまだ続きますが、どうすれば翻訳業務にデジタル変革をもたらすことができるのか、当社は考え続けてまいります。本年も当社へのご愛顧を宜しくお願いいたします。

新ブランド立ち上げの経緯

質問:早速ですが、新ブランドについて教えてください。

森口:

2021年1月に、機械翻訳を中核技術としたサービス提供プラットフォームの新ブランド「XMAT(トランスマット)」を立ち上げます。ブランド立ち上げのきっかけは従来のサービスからの気づきです。

 

2年前にさかのぼりますが、機械翻訳をより普及させるために必要なことを社内で議論したことがあります。当社はその頃、国立研究開発法人情報通信研究機構(NICT)の開発したニューラルネット機械翻訳エンジンを商用化した「みんなの自動翻訳@KI(商用版)」として販売を開始した直後でした(2021年1月現在、ユーザーベースが10,000人を超えるサービスに成長しています)。

 

「どうすれば人間がMTを活用して生産性を高めることができるか」というテーマで検討していたグループがありました。そのチームは社内でもポストエディット※1(PE)業務を担当するメンバーが多く、当時使用していた翻訳支援(CAT)ツールでのPE業務に不便を感じていました。以下が、その当時のブレーンストーミングの結果です。例えば以下のような機能要求がありました。

 

  1. 原文を修正できるようにしてほしい
  2. 複数の機械翻訳を選択・参照したい
  3. 用語を事前にではなく事後に修正したい
  4. 逆翻訳で機械翻訳の精度を知りたい
  5. スタイルを自動で修正できるようにしたい

 

当時は本当に必要なのか判断が難しい機能もありましたが、今思うと現場の意見は、とても正直だったと思います。例えば「用語を事前にではなく事後修正したい」という機能要求は、機械翻訳に用語集をラッピング処理※2することで訳の品質が低下するという問題を受けた要望でした。実際にポストエディットを担当し、修正する立場の人にしか気が付かないことだったかもしれません。こうしてQuickPEという機能が生まれました。

※1 ポストエディット(PE):機械翻訳の出力結果を修正する作業。

※2 ラッピング処理:機械翻訳の原文上で対象の用語をプレースホルダーで置き換え、出力結果上のプレースホルダーを用語集に登録されている訳語で置換すること。一般的に、一文の中に複数(4~5エントリ)の用語候補が含まれると、機械翻訳の出力結果の訳文品質が低下する。


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