コロナ禍でこう変わった 

翻訳会社の営業担当がみるお客様動向

2019年末からの新型コロナウイルス感染症(COVID19)流行により、世界中で多くの主要都市がロックダウンや移動制限(自粛)の発令を余儀なくされました。

人々の生活様式や働き方も大きく変わり、様々な業種においてビジネスへの影響があると思われます。

今回はこのコロナ禍において、翻訳会社の営業担当が感じる現場感をまとめてみました。

コミュニケーション

翻訳会社は?

翻訳業界自体は、翻訳者やチェッカーなど、在宅勤務で作業をする方が多いため、テレワークにはそれほど違和感がありません。また、もともと国を越えた協業が当たり前のため、翻訳業務に大きな影響は与えていないと考えられます。ただし、企業としてみた場合、人事、総務、経理部門などバックオフィスの担当者はオフィス勤務が必要な場面もあり、組織内でも環境が異なります。

お客様とのコミュニケーションは?

実際にお客様と接する営業部門の担当者は、多くがテレワークに従事しています。言わずもがな、現在、多くの企業がリモートワーク/テレワークを導入している事から、従来行っていた訪問対応はオンラインミーティングに、セミナーや展示会活動はウェビナーや動画に移行しました。お客様によってはオフィス自体をクローズしているところもあるため、これまで行ってきたような見積書や契約書、請求書などの紙媒体によるやりとりから、徐々にデータでのやり取りが増えてきているのが実感できます。

現場のお客様からのニーズはどう変化したか

翻訳予算の削減や、事業の新規ニーズによる翻訳需要の拡大など、これはお客様の業界や業態がこのコロナ禍でどのような影響を受けているかにより様々です。

話が大きくなりましたが、直近の話題としてホットなトレンドを2つご紹介します。

動画サービス

ソーシャルディスタンス(フィジカルディスタンス)を守るため、大規模なイベントや集会は制限されています(現在は緩和されつつありますが)。このことにより企業活動も制限がかかりました。例えば、マーケティング活動。冒頭にも書いた通り、展示会への出展や製品発表会などです。こうしたイベントでは従来、販促物の作成、広告、要員の手配など、多くの費用を要する点も、出展可否の検討材料になっています。

現在、これらのイベントは3密を避けるため、またコストの点でもオンラインに移行しつつあるように思います。そこで、しばらくの間(あるいは 今後 といっても言い過ぎでないかもしれません)は動画コンテンツを活用したPRやマーケティングがこれまでより増えていくのではないでしょうか。ここに、海外で作成された動画のローカライズや、逆に日本発信の動画音声の外国語への吹き替えといった翻訳のニーズが発生します。

ツールの導入

翻訳業界では以前より翻訳の効率化を図るための手法がとられてきました。

例えば翻訳済み文書を資産として活用する翻訳支援ツール機械翻訳(あるいは機械翻訳を使用したポストエディット)などです。このコロナ禍においてその動きは加速しているように思います。これまでは翻訳会社や翻訳者が上記のツールを導入することが多かったのですが、現在では民間企業からの引き合いが増えています。背景には、以下のような事情があるかもしれません。
 

  • 社内翻訳担当者の翻訳業務効率化→翻訳支援ツールの導入orより機能のよいツールへの乗り換え
  • 翻訳予算の低減→機械翻訳の導入検討
  • 機械翻訳の導入時期→近年の機械翻訳精度の向上により、かねてから情報収集していた企業が導入時期に移行

 
いずれの要素もこれまでは潜在的に存在していたものの、コロナ禍においてより顕著に表れたと考え得るものです。

営業の立場から一言

不幸にも、このコロナ禍で大きなダメージを受けてしまったお客様もいらっしゃるかもしれません。

現在、忖度という言葉はあまり好ましくない意味で使われる事が多いと思いますが、お客様からのリクエストの背景はどういったものか、また時には忖度して対応するような器量が必要なのだと思う日々です。


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