目指せ!売れっ子翻訳者への道

翻訳業界でご活躍されているの翻訳者の皆様、いつも品質の高い成果物をありがとうございます。

さて、今回は、フリーランスとして翻訳業界に入られたばかりの方々を対象として、「どうやったらお仕事たくさんもらえるの?」という疑問について、翻訳コーディネーター目線でお答えしたいと思います。

出だしはなかなか急な坂道かと思いますが、今からお伝えする5つのことを心がけて売れっ子翻訳者への第一歩を踏み出しましょう!

1. レスポンスが早い

翻訳者様に案件を依頼するタイミングは、一日を通してなかなか決まっていないことが多いですが、海外のお客様からの依頼の場合は、日本の深夜に受注するので、9時、10時など朝の早い時間帯に依頼を送るケースが多いです。

つまり、その時間帯にPCをスタンバイしておき、依頼が来たらすぐに返事を送るようにしておくと、翻訳会社から新しい仕事を依頼されやすくなります。翻訳会社は日々納期に追われているので、少しでも早いご対応をいただけだけると「ぜひまたお願いしたい!」という気持ちが大きくなります。朝一番の打診に即座にレスポンスを送るようにしておけば、次回そしてまたその次の仕事に繋がりやすくなるでしょう。メールの着信通知音は、大きめに設定しておくことをおススメします!

2. 的確な質問ができる

日本語の翻訳はスタイルがとても細かいですよね。

「半角文字と全角文字の間には半角括弧を入れる」や、「UIは日英併記にしなければいけない」など、お客様ごとにそれぞれのルールがあるので、ファイルを受け取ってから翻訳を始めるまでに結構な時間がかかってしまうこともあるかと思います。

そのような細かいスタイルや、作業指示を確認されるなかで不明点がありましたら、思い込みで作業せず、必ず質問するようにしてください。なかには、「忙しいのに質問したら悪いな」とか、「質問してなかなか返事が返ってこないと作業が進まないな」など心配される方もいらっしゃると思いますが、思い込みで作業して、それが間違っていた場合、修正に多くの時間がとられてしまいます

立ち戻った作業を発生させないためにも、スタイルガイドや指示書などを確認後、分からない箇所があった場合は、すぐに担当コーディネーターに質問するのをおススメします。

3. スケジュールを適宜伝えている

毎日何件もの翻訳案件のスケジューリングをするコーディネーターにとって、翻訳者様の最新のスケジュール状況を把握することは重要です。

コーディネーターは案件の分野や特性など案件の条件を確認し、スケジュールの空いている最適な翻訳者様から打診をしています。しかし、なかにはカレンダー上では空いているが、打診してみると外出中で返事が来なかったり、ほかの案件を対応中だったりと、実際はスケジュールが埋まっていることもよくあります。その場合、翻訳者様にとっては、他の作業対応中に回答を送るなど不用意なやり取りが発生してしまいます。また、不必要に時間が過ぎてしまうので、翻訳コーディネーターはいつもスケジュールの更新ができており、確実に対応可能な方を優先して打診を送ります。

そのため、自分のスケジュールを翻訳会社に知らせることは、小さい事ですが、見逃せないポイントです。

翻訳会社によっては、スケジュール管理ツールなどを用意している場合もあると思いますので、適宜アップデートして案件の打診が来やすい状況を整えておくことをおススメします。

4. 柔軟な対応ができる

翻訳会社は日々様々な条件の案件を受注しています。使用するCATツールは、Trados以外にもMemoQやXTM、Memsourceなど多岐に渡ります。また、最近は機械翻訳を活用したポストエディット案件も増えてきており、なかにはチェック工程なしの2eyesで対応する案件もあります。

このようないろいろな案件を受注するなかで、翻訳会社が「頼もしいな。また依頼したいな。」と翻訳者様は、様々な仕様の案件にも柔軟にご対応いただける方です。最初は、新しいツールや込み入った内容の案件に抵抗がある方もいらっしゃると思います。しかし、新しいツールや技術を取り込み、使いこなせるようになることで、仕事の幅も広がり、より多くの仕事依頼を受けることができるようになります。

5. 品質が高い

品質が高い翻訳とはどのような翻訳なのでしょうか?

翻訳する際に、誤訳、訳抜けが無い事はもちろんのこと、指示書通りに翻訳することは非常に重要です。例えば、機械の取扱説明書などの翻訳案件などで、適宜意訳しながら、自分としては読みやすい翻訳ができていたとしても、TMや用語集を全く参照していなかったり、指示書では原文に忠実に訳すよう書いてあるにも関わらず、その指示に従わず、自分の判断で意訳してしまったのものは、品質が高いとは言えません

したがって、翻訳を始める前には指示書をしっかりと読み込んで、適切なスタイルや訳調などを理解してから翻訳することが非常に重要です。また、先にも触れましたが、指示書を読み込んだうえで分からないことはどんどん質問することをおススメします。

さいごに

いかがでしたでしょうか。あくまでも翻訳コーディネーター目線の売れっ子翻訳者になるためのヒントですが、この記事が、駆け出しの翻訳者の皆様にとって1件でも多くのお仕事を引き受ける助けになれば嬉しいです。


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