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OpenAI連携で翻訳を効率化

OpenAIとの連携による LDX hubの可能性~自社アプリケーションへの導入でプロセスを大幅改善~

言語(Language)のデジタル変革(DX)には、デジタルデータの変換・加工等を支援する柔軟なソリューションが不可欠です。LDX hubは、言語サービスの課題を解決するための豊富なAPI群を提供し、それらの自由な組み合わせをサポートします。これにより、1つのドキュメントの入力を起点に、さまざまな変換・加工・機械翻訳処理を連鎖させ、ニーズに応じた多種多様な出力を得ることができるようになります。
本連載(計4回)では、さまざまな多言語化シーンにおいて、LDX hub を活用して効率をアップさせるポイントを解説します。今回は、OpenAIとの連携による、翻訳校正機能の導入について解説します。過去の記事はこちらです。

目次[非表示]

  1. 1.OpenAIとLDX hubの連携
  2. 2.OpenAIで英文チェックを効率化
  3. 3.要約やコピーライティングにも対応、OpenAIの能力をフル活用!
  4. 4.LDX hub の強みを活かせば、より幅広い応用が可能に
  5. 5.まとめ



OpenAIとLDX hubの連携

2022年11月30日に公開されたChatGPTは、リリースからわずか2カ月で、月間ユーザー数が1億人を超えるサービスとなりました。AIにまつわる技術革新が日進月歩で進む中、AIを使うかどうかはもはや問題ではなく、どう使うか、つまり、AIとどのようにコミュニケーションするのかが重要な時代になりつつあります。
今回は、翻訳とコトバを変革するAPIを提供する「LDX hub」とOpenAIとの連携により、英文校正を効率化し、人が行う処理を大幅に削減できた実装例をご紹介します。本記事で示す図は、LDX hubを活用して開発したサンプルアプリケーションの画面です。すでに本連載の第1回目「数千ページを超えるPDFファイルを効率よく機械翻訳するコツ」でも説明しているように、LDX hubの強みは、言語にまつわる幅広いサービスとのAPI連携と処理の連結です(※ドキュメント処理技術において、日本国内の特許を取得。特許番号:特許第6993751号(P6993751))。


OpenAIで英文チェックを効率化

OpenAIとLDX hubが連携したことにより、LDX hub上で英文を人工知能に校正させることが可能になります。以下の画面は、LDX hubを活用して開発したサンプルアプリケーションに、[文法上の修正]機能を実装した例です。左側には修正前の間違いを含む文、右側には修正後の正しい英文が表示されています。さらにその下には、LDXhubならではの機能として、修正前と修正後の文を比較した差分が表示されています。これは[差分表示]チェックボックスにチェックを入れることで簡単に表示できます。校正の内容を一目で把握し精査できるため、OpenAIの便利な機能をさらに効率的に活用できます。

例1:LDX hubを活用してOpenAIの[文法上の修正]機能を実装した例
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例1の画面では、あえて文法上の間違いを4か所含んだ文章で校正を実行したところ、そのすべてが修正されました。校正の精度については、もちろん、人工知能を100%信頼してよいと言い切ることはできません。一方で、たとえば社内向けの文書やメールであれば、この校正機能を活用できる場面も多くありそうです。また、通常はネイティブチェック(翻訳先言語を母国語とする人がチェックすること)が求められるような翻訳の現場でも、日本人が翻訳した英文を、一度OpenAIで校正したうえで、英語話者によるチェックを実施するといった方法で、人によるチェックの負荷を軽減し、効率を改善できる可能性があります。


要約やコピーライティングにも対応、OpenAIの能力をフル活用!

OpenAIでは、校正業務だけでなく、要約やコピーライティングについても、人工知能の力を借りることができます。以下の画面は、LDX hubを使用して開発したサンプルアプリケーション上に、[要約]機能と[コピーライティング]機能をそれぞれ実装した例です。文章の校正と同様、左側には修正前の文、右側には修正後の文が表示されています。

例2:LDX hubを活用してOpenAIの[要約]機能と[コピーライティング]機能を実装した例

例2の画面では、日本語の長文の要点を日本語でまとめるよう、LDX hubを介してOpenAIに問い合わせています。要約前の文章には、PR TIMESに掲載されている当社のプレスリリースの前文を使用しました。

PR TIMES のプレスリリースはこちらです。
https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000125.000031187.html
要約した結果はこちらです。

かなり簡潔な要約となりました。要約文の長さは現時点では設定できないため、望ましい出力を得るためには、入力する文章の長さや内容を調整したり、アプリケーション側に手を入れて、出力の長さを指定できるようにするといった工夫が必要となります。冒頭でも述べたとおり、人がどういった作法でAIとコミュニケーションするかが重要です。

例3:LDX hubを活用してOpenAIの[コピーライティング]機能を実装した例

コピーライティング機能では、入力した文を広告・宣伝用に適した文章(コピー)に変換します。例3では、日本語の文を英語のコピーに翻訳するように、LDX hubを介してOpenAIに問い合わせています。出来上がった英文は、感嘆符が付くなど、かなり広告文を意識した表現に変更されています。


LDX hub の強みを活かせば、より幅広い応用が可能に

現在、LDX hubでは、OpenAIの[文法上の校正]、[要約]、[コピーライティング]の機能を英語と日本語の組み合わせについて実装しています。いずれの機能も、人工知能の出力を完全に信頼できるというわけではなく、誤りが含まれる可能性は常に考慮する必要があるでしょう。それでも、人にかかる負荷を軽減し、処理を効率化するという点では、大きなメリットがあります。さらに、LDX hubの強みである特許を取得した連続処理の機構を活用すれば、[機械翻訳]とOpenAIの[文法上の校正]、[要約]、[コピーライティング]を組み合わせて、たとえば「中国語のテキストをまず英語に機械翻訳してから日本語に要約する」といった、一連の処理の流れを実現することもできるのです。

例4:LDX hubを活用して中国語から英語への翻訳とOpenAIによる英語から日本語への要約を連続処理した例
 
例4の上段では、当社の提供する機械翻訳エンジン「みんなの自動翻訳@KI」を使用して、中国語から英語に翻訳しています。下段では、OpenAIの機能を連携させて、英語の訳文を日本語で要約しています。処理の流れに沿って画面項目を上下に並べることで、処理を連続して実行しやすいインタフェースが実現されています。
LDX hubは、みんなの自動翻訳@KIのほかにも、DeepLやGoogle翻訳など、15種類以上の機械翻訳エンジンと連携しています。また、Speech to Text(音声から文字へ変換する)や Text to SpeechのプロバイダともAPI連携しているため、音声で入力した日本語データをDeepLで英語に翻訳し、OpenAIで要約したあとに音声で出力するといった処理も可能です。連携により各処理の間の手作業を省くことで、人工知能を活用した効率化の可能性は大きく広がります。

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まとめ

LDX hubを活用したAPI処理の組み合わせは2,000通りを超えます。これらの組み合わせを基に、各種技術の活用やプロセスの連携による課題解決をサポートいたします。ご要望に応じて、新しい書式への対応、自社用ツールとの連携、新たな機械翻訳エンジンとの連携、OpenAIとの連携例をお試しいただくことも可能です。お気軽にご相談ください。

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KIマーケティングチーム
KIマーケティングチーム
川村インターナショナルWebマーケティングチームです。開催予定セミナーやイベントの告知、ブログ運営などを担当しています。

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