プライム上場企業における日英同時開示の義務化が始まり1年が経ちました。開示業務の一環として英訳を行うフローを安定して運用されている企業様もいらっしゃる半面、IRご担当者様から下記のようなご相談も寄せられるようになりました。
英訳を外注しているが、もっと納期を短縮したい
英訳を内製しているが、費用や納期次第では外注を検討している
英訳を外注しても結局社内での手直しが発生しているので、納品後の確認作業を削減したい
IR関連文書の開示に関しては、かなりタイトなスケジュールが組まれているのが通例です。そのため、「余裕を持って開示するために英訳の納期を短縮したい」というのは、多くのご担当者様が同意される点ではないでしょうか。
本ブログではIR文書の翻訳において、高品質を維持しながら納期を短縮できる方法を2つご紹介します。
(翻訳を内製されていて、社内工程の効率化のためAI翻訳ツールの導入をご検討されている場合は、こちらのブログをご覧ください。)
翻訳メモリまたはTM(Translation Memory)とは、原文と訳文を対にして登録することができるデータベースを指します。過去に翻訳したことのある文章をデータベースに格納し、新規文書の翻訳時に再利用することで、翻訳の負荷軽減および効率化と訳文の統一を図るものです。
訳文を再利用するという性質上、決算短信や有価証券報告書のような、同じ文や類似した言い回しが多用される文章では翻訳負荷が50%以上軽減されるケースもあり、納期短縮・コスト削減が実現可能です。また、過去に行った翻訳のトーン・用語を踏襲できるため、一貫性のある高品質な翻訳を保つことができ、翻訳納品後の修正にかかる工数を削減できるという効果もあります。
なお、翻訳メモリの作成には費用および事前準備が必要ですが、それを差し引いてもコストカットや納期短縮のメリットが上回ると言えます。
※翻訳メモリは、AI翻訳ツールを導入する際にも活用が可能です。
機械翻訳された訳文を人間が修正することを「ポストエディット」(後編集)といいます。
「ハイブリッドポストエディット」とは、機械翻訳の訳文を生成AIが修正し、専門のリンギスト(人)が最終確認をするという、当社が特許を取得した新しい翻訳サービスです。
翻訳を機械翻訳、その修正を生成AIで行うため、すべて人手で翻訳・修正した場合に比べると3分の1まで納期を短縮することが可能です。
今までの機械翻訳および生成AIによる翻訳のデメリットとしては、誤訳・訳抜けがあること、ハルシネーション(AIがもっともらしい嘘をつくこと)が起こることなどが挙げられていましたが、特許取得のAI修正プロセスで機械翻訳のエラーを95%カットし、さらに人による最終確認を行うことで高品質の翻訳を実現しました。
それでも、機械翻訳自体の品質に不安があるという方もいらっしゃるかもしれません。当社では、IR分野に特化した機械翻訳エンジンをご用意しており、開示文書や決算書に特有の専門用語、数字や単位、長文などを高水準に処理することができます。
翻訳の時点で業界に合った表現を採用し、さらに機械翻訳に起因するエラーはAIで高速に修正できるため、リンギストはより専門的で高度な修正に効率的に対応することができます。
翻訳メモリとハイブリッドポストエディットを併用してIR文書の翻訳を効率化されたお客様のお声をご紹介します。
「今期からの英文開示義務化を受け、英訳プロセスをあらためて比較検討しました。その結果、川村インターナショナルさんのハイブリッドポストエディットに切り替え、同時開示に伴うプレッシャーが大きく軽減されました。」
「決算説明資料の英訳品質がエンドクライアント側で課題となっていましたが、表現のブレがなくなり、差し戻し回数が大幅に減少しました。投資家の理解度や説明内容の一貫性確保にもつながっていると感じています。」
日英同時開示が前提となった今、英文開示はIR活動のスピード・正確性・再現性に直接影響を与える要素になっています。
翻訳の遅れや修正の多発を回避し、スムーズな日英同時開示を推敲するため、当社は本ブログで取り上げた翻訳ソリューションのご紹介だけでなく、翻訳プロセスの見直しなどのご相談なども承っております。
川村インターナショナルでは、IT・ローカリゼーション、医療機器・医薬、観光・インバウンド、製造業、IR・金融・ビジネス・法務、SAP 関連文書など、幅広い分野の翻訳を扱っております。お客様の業種・専門分野に応じて最適な翻訳者が対応いたします。弊社の審査基準をクリアした、経験豊富なプロの翻訳者ですので、品質の面でもご安心ください。
翻訳会社への翻訳依頼をご検討されている方は、お気軽にご相談ください。